あなたには、嫌いな人が何人いますか。
「嫌いな人は1人もいない」という人もいるかもしれませんが、まれでしょう。
表向きに平静を装っていても、実際は何人か嫌いな人がいるのではないでしょうか。
もちろん嫌いな人はいてもいいのです。
人それぞれ個性も性格も違います。
相性や好き嫌いもありますから、中には嫌いな人もいて当然です。
実は、その嫌いな人こそ、先入観をなくすために必要な人物です。
嫌いな人がいたら、その人の良いところを見つけて、褒めてみてください。
けなすのではなく、褒めるのです。
「褒めるところはない」
「気持ち悪いからしたくない」
抵抗を感じるかもしれませんが、一度本気になって取り組んでみてください。
嫌いになるくらいですから、悪いところが多かったり目立ったりすると思いますが、実際には良いところもあるはずです。
どれだけ最低最悪な人でも、長所や美点が1つくらいはあるでしょう。
たとえ大嫌いな人であっても、褒めることができる点が1つくらいはあるはずです。
嫌いな人を褒めるためには、普段とは違った角度で相手を見なければいけません。
自分の価値観や考え方を見直したり、受け止め方を変えたりする必要もあります。
すると、今まで見えなかったことが見えてくるようになるでしょう。
たとえば、言葉遣いは汚いけど、きちんと約束だけは守るところ。
身だしなみは不潔だけど、仕事のスピードだけは早いところ。
動きはのろいけど、礼儀作法だけはきちんと整っているところ。
新しい発見が得られ、先入観・偏見・固定観念がなくなっていくのです。
「自分はまだまだ小さい人間だな」
「自分は狭い見方をしていただけかもしれない」
「自分は独りよがりの考え方をしていたな」
自然と反省の念がこみ上げ、自戒の言葉が出てくるでしょう。
大人の見方ができるようになって、心の器が大きくなるでしょう。
普段することのない取り組みですが、だからこそ取り組む価値があります。
あなたの嫌いな人を、褒めて、褒めて、褒めまくってください。
褒めることができるようになったとき、相手の印象が変わっているでしょう。
つまり、先入観・偏見・固定観念が変化したのです。