こう考えてみてください。
「経験のないことはすべて、何らかの先入観がある」と。
先入観をなくすには、実際に経験することが効果的です。
知識だけで頭でっかちの状態では、先入観で物事を判断しがちです。
実際に経験したことがないと、大まかに把握はできても、きちんと把握ができません。
抽象的には理解できても、具体的には理解できない。
いつの間にか知識が偏っていて、悪い先入観になっていることがあります。
知識だけ頼りにしていると、狭い世界で生きることになります。
「自分の知っていることがすべて」という誤解をして、傲慢やうぬぼれも生まれやすくなります。
そのため、先入観をなくすには、実際に経験するのが近道です。
経験を通して、座学だけでは学べないことを数多く得られます。
自分が直接体験してみることで、今まで曖昧で抽象的だったことが、明確で具体的になるでしょう。
誤解をしていたことに気づけるかもしれません。
中には経験したくても難しいこともあるかもしれませんが、できるだけ経験してみるように心がけてみてください。
たとえば、夫の立場なら、たまには妻の立場を経験してみます。
炊事・掃除・洗濯・買い物・ごみ捨て。
こまごました雑用もすべて経験してみます。
赤ちゃんがいれば、赤ちゃんの世話も一手に引き受けて頑張ってみます。
「専業主婦なんて楽だろう」という考えは先入観です。
専業主婦は、過酷な重労働です。
実際に自分が専業主婦の立場を経験してみると、意外と難しく大変で、四苦八苦の連続であることがわかるでしょう。
今まで誤った先入観を持っていたことに気づき、正しい認識が得られるはずです。
専業主婦の立場が理解できれば、妻に対して、より優しく丁寧に接することができるようになるでしょう。
共感や同情もしやすくなり、コミュニケーションも活性化されます。
「経験のないことは、すべて何らかの先入観がある」と考えると、謙虚な気持ちになれます。
「一度も経験がない状態」と「一度は経験がある状態」とは、似て非なるもの。
一度でも経験があると、誤解が減って、認識が具体的になります。
お金や手間暇がかかっても、一度経験してみると、認識が変わるでしょう。