悪口と褒め言葉。
2つを比較すると、語彙と表現の大きな違いに気づきます。
悪口といえば、次のような言葉が思い浮かびます。
「ばか」
「くず」
「死ね」
「まずい」
「最低」
悪口は全体的に、文章より単語が中心です。
しかも悪口は、種類があまり多くありません。
限られた種類の言葉を、単純な使い方しかしないため、語彙も表現も乏しくなるのです。
一方、褒め言葉はどうでしょうか。
「素晴らしい才能に感服いたしました」
「細かいところまで仕上がっていて、感動した」
「おいしい料理で感動しました。とろけるような味わいですね」
「部屋がきれいで、清潔感がありますね」
褒め言葉は全体的に、単語より文章が中心です。
人間心理として、感動は、言葉数が多くなる傾向があります。
褒め言葉を言うためには、相手の細部まで見なければいけないため、鋭い思考力も要求されます。
また素晴らしさは、言葉で表現しにくいものが目立ちます。
そのため、褒めるためには、言葉の繊細な表現が要求されます。
「どう表現すればいいだろうか」と考える経験を通して、思考力や表現力が磨かれます。
褒め言葉を言っていると、語彙と表現がどんどん豊かになり、頭がよくなるのです。