会社で、新年会がありました。
「今年もいい1年にしましょう」
居酒屋の前で記念撮影をするくらい盛り上がり、いい時間を過ごせました。
新年会が終わった後「2次会に行こうよ」というお決まりの流れになりました。
みんなは盛り上がっていたのですが、私は気分が乗りませんでした。
私は梅酒が大好きですが、つい調子に乗って、飲みすぎてしまったのです。
軽い吐き気がしていました。
そそくさと帰ることにしました。
「え。もう帰っちゃうの?」
同僚の女性から引き止められました。
一瞬、やはり2次会に参加しようかと思いましたが、悪化していく体調が不安で、無理をせず帰ることにしました。
引き止められましたが、考えは変わりませんでした。
夜道をとぼとぼ歩いて、今日の時間を振り返りながら、駅のホームに向かっていました。
駅の手前にある道路で、信号待ちをしているときのことです。
ブルル。
携帯電話にメールの着信がありました。
なんと、先ほどの同僚の女性からメールです。
「今、○○で2次会をしています。せっかくだから楽しみましょう。待っています」
これは心が動きました。
行かないと断っているのに「待っています」と書かれていると、かなり心が揺れ動きます。
しつこいなと思いましたが、内心、かなり嬉しかった。
何とかして引き止め、どうにか戻ってこさせようとする彼女の強い熱意が伝わってきたのです。
そんなに参加してもらいたいのかと思うのです。
これが彼女のモテる力です。
彼女は男性からモテます。
おそらく彼女は、自然にメールを送ってくれたのでしょう。
しかし、受け取る側は嬉しかったのです。
彼女の姿勢を学びました。
「彼女は恋愛がうまいな。私は彼女のこういうところを見習わなければいけないな」
2次会に参加せず帰ってしまった相手とはいえ、まだ引き止めるチャンスはあるのです。