家族のいる妻の場合、女性の一人旅なんてできるはずがないと思います。
私も以前は、そう思っていた1人でした。
しかし、実際は違いました。
私が海外留学中のことです。
結婚しているにもかかわらず、母国に夫や子どもを置いて、海外へ一人旅をしている女性に出会ったことがあります。
夫や子どもの都合で、海外へ一人旅がしたくても、行けないと思います。
「心配させてしまうからダメだ」と思うのです。
いいえ、実は逆です。
心配させるからいいのです。
妻の海外一人旅は、妻としての存在感をアピールするチャンスになるからです。
妻が数日間いなくなることで、夫は掃除や洗濯など家事をしなければいけない状況になります。
子どもがいれば、育児の必要も出てきます。
妻がいると自然と頼ってしまいますが、いなければ自分でやるしかありません。
家事にせよ育児にせよ「妻が普段していることはこんなに大変なのか」と体感できるはずです。
夫は、妻に対する価値観を一変させるでしょう。
あらためて妻の存在の大きさを再確認でき、夫婦関係を修復したり、深めたりするチャンスになるのです。
では、妻はのほほんとするのかというと、そうでもありません。
母国で身近にいると「大変だ。面倒だ」とマイナス面ばかりを考えてしまいがちです。
しかし、実際に1人で海外旅行へ行くと、やはりそこは家族です。
次第に意識が変わり始めます。
「きちんと食事をしているかしら」
「きちんと学校へ行っているかしら」
あれほど大変で面倒だと思っていた夫や子どもたちのことが、気になります。
心配をさせたり、心配になったりします。
お互いにとって、価値観を改める出来事です。
貴重な経験になることでしょう。
普段は当たり前だと思っていた夫の存在や子どもに対して、これまで以上に愛情が芽生えるきっかけになることでしょう。