執筆者:水口貴博

自立できる子どもに育てる30の教育法

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「痛み」を経験することで、免疫ができる。

「痛み」を経験することで、免疫ができる。 | 自立できる子どもに育てる30の教育法

いまだに過保護の家庭というのが存在します。

というより、昔より過保護の家庭が増えています。

過保護が増える理由は、現代社会が今、少子化に向かっていることが原因の1つです。

今は、1つの家庭に子どもが2人か1人が普通です。

しかし、昔は4人も5人もいる家庭が、ザラにありました。

子どもが4人も5人もいると、一人一人に注意を向けられなくなります。

実際は、十分に面倒を見てやれなくて「自分で何とかしなさい」という育て方になります。

中途半端な教育に感じられますが、実際には「自分で何とかする」育て方のほうが、よほど子どもは強くなります。

今は、子どもが1人か2人ですから、親の目が十分に行き届いてしまいます。

必要以上に、子どもの面倒を見てしまいます。

そのうえ、今は人間関係が薄れてしまっている時代ですから、余計に親は子どもと接触したがります。

子どもがかわいくて、つい甘やかしてしまうのです。

甘やかしたくなる気持ちは、親としては当たり前です。

しかし、過保護にしては、子どもは免疫力をつけることができません。

子どもに免疫力をつけてもらうためには、外の危険に触れることが必要です。

外部の危険に触れることはたしかに危険ではありますが、それだけの価値はあります。

子どもは、危険に直面してけがをしたときに、痛みを実感しながら学びます。

この痛みは、本や話を見聞きするだけではわかりません。

実際に経験しないと、本当に理解できないのです。

私の実家は、田舎にあります。

それもとても田舎です。

外に出れば、山はあるし、川はあるし、海はあるし、畑もあります。

私が小さいころは、外で遊んでばかりいました。

もちろんけがもたくさんしました。

蜂の巣を突っついて追いかけられて刺されるという、漫画でしか見たことのないようなことも、実際に経験があります。

今思えば、けがをするのをわかっているにもかかわらず、それでもなお外に遊びに行かせてくれた親は、さすがだなと思います。

けがをして、血を流すのをわかっていても、それでも外へ遊びに行くことを許可してくれます。

痛くて血を流しても、親はさほど驚きません。

「大丈夫。大丈夫。それくらいで、死んだりせん」と言って、笑ってしまいます。

痛みを子どものころから経験することで、失敗やけが、痛みなどに対して、免疫をつけていきました。

もし、私を過保護に育て、危険に触れることを許してもらえなかったら、今の私はないでしょう。

今、つらいことがあっても元気でいられるのは、子どものころに痛いことを数え切れないほど経験しているため、慣れているのです。

悲観的なことに対して、免疫ができてしまったのです。

子どもには、どんどん失敗をさせてあげましょう。

けがをしに行く気持ちになるくらいでいいのです。

子どもがけがをすることで、人生に対して、少しずつ免疫をつけることができるのです。

自立できる子どもに育てる教育法(6)
  • 「失敗」という痛みで、免疫力をつける。
親が笑うと、子どもは安心する。

自立できる子どもに育てる30の教育法

  1. 子どもは、自分から自立していく。
  2. 勉強は、学校で学ぶ。
    感情は、家庭で学ぶ。
  3. 甘えさせてもいい。
    ただし、甘やかしてはならない。
  4. 「難しい」と答えると、子どもは自立できない。
    「簡単」と答えると、子どもは自立する。
  5. 子どもは、親の真似をする。
    自立した親からは、自立さえも真似をする。
  6. 「痛み」を経験することで、免疫ができる。
  7. 親が笑うと、子どもは安心する。
  8. 子どもの経験を、親が横取りをしない。
    自分のことは、自分でさせるだけでいい。
  9. 子どもに押し付ける親は、失敗する。
    子どもに任せる親が、慕われる。
  10. 「子どもを理解する親」が、愛される。
  11. 育て上手な親は、子どもと「つかず離れずの距離」を取る。
  12. 「ダメな子」と言うと、子どもがダメになる。
    「それでいいんだよ」と言うと、成長する。
  13. 親の口癖は、人生の教訓。
  14. 働く姿を見せると、子どもは自立できる。
  15. 自分の部屋を持つことで「管理能力」を養うことができる。
  16. 自立するために必要なのは、親離れより子離れ。
  17. 子どもにあえてお金を持たせることで、金銭感覚を磨かせることができる。
  18. 「叱る教育」ではなく「褒める教育」をする。
  19. 聞くは一時の恥。
    聞かぬは一生の恥。
  20. 大事な場面での沈黙が、子を育てる。
  21. 勝ち負けより、全力を出し切ったかどうかが大切。
  22. 「大丈夫」と言うだけで、子どもの可能性は広がっていく。
  23. 自分のことを教えてくれる一番の先生は、自分だ。
  24. 学生の仕事は「勉強」だ。
  25. 子どもの長所は、好きなだけやらせるときに、大きくなる。
  26. 「何になりたいか」より「何がしたいのか」。
  27. 家族旅行で、親の自立した姿を見せることができる。
  28. 「自問自答」できる人が、自立する。
  29. 「かわいい子には、旅をさせよ」
  30. 泣きたいときには、泣かせてあげよう。
    泣くことで、子どもは強くなる。

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