子どもを自立させるときには、花を育てるときと同じです。
家庭環境は、花を育てることと同じなのです。
花を育てるには、土が必要です。
子どもには、家庭環境は大切なところです。
自分にとって、最も安心できる場所であり、最も「基本的な感情」を学べるところでもあります。
家庭からは、人生でかけがえのないことを学びます。
今、なかなか自立できない子どもが増えています。
特にやりたい夢もなく、いつまでも親の援助に頼っている人です。
ニュースや報道番組では、自立できていない人本人が悪いかのように伝えます。
お父さん、お母さんに朗報です。
子どもを自立させる魔法の言葉があります。
「簡単」という一言です。
まず子どもたちが生まれて初めて学ぶ先生は、お父さんお母さんです。
お父さんお母さんを見て、真似をして、子どもは学んでいきます。
子どもの勉強は、真似をすることなのです。
いまだに過保護の家庭というのが存在します。
というより、昔より過保護の家庭が増えています。
過保護が増える理由は、現代社会が今、少子化に向かっていることが原因の1つです。
笑いのある家庭は、明るい家庭だとよく耳にします。
まったくそのとおりです。
明るいから笑うというより、笑うから明るくなれます。
一般的に、長男より次男のほうが楽観的に育つといわれています。
長男は初めての子ですから、親にかわいがられます。
しかし、2人目からは、親も子育てにはある程度慣れてしまっているため、大雑把な世話の仕方になってしまいがちです。
子どもを自立させようとする親は、子どもに塾や習い事ばかりさせようとします。
友人との付き合いも、悪い友人とはあまり付き合わないように押し付けます。
親は、心配で落ち着かずたまらないのでしょう。
私が自分の人生の中で、特に親に理解されたことは「学校の中退」です。
私は高校を卒業した後、19歳から23歳まで、アメリカに3年半留学していました。
にもかかわらず、私の勝手なわがままで、中退してしまいました。
子どもとくっつきすぎている親を「過保護」と呼びます。
子どもと離れすぎている親を「放任」と言います。
子どもを自立させる親は、くっつきすぎず離れすぎず、うまい具合に子どもとの距離を保っています。
子育てには、子どもに言ってはいけない禁句があります。
「ダメな子」です。
子どもが失敗をしたときに「何てことをするの! ダメな子ね」とひどく叱る親がいます。
子どもを自立させる親には、口癖があります。
小さいころから何度も聞かされてきた口癖は、きっと誰の親にもあることでしょう。
親の口癖は「うるさいだけ」と思われがちですが、大切なことに気づきましょう。
私は子どものころ、父の仕事現場を見たことがあります。
見せてもらったときは、仕事が終わった後だったので誰もいませんでしたが、実際に父が仕事をしている机を生で見たのです。
父にはいつも自分が仕事をしている部屋と机を見せただけなのでしょうが、私にとってこれは大切な出来事でした。
私が生まれて初めて自分の部屋を持ったのは、小学校の高学年になったときでした。
それまでは、ずっと妹と同じ部屋で勉強をしていました。
寝るときも、両親と妹と私とで寝る形でした。
今、子離れできていない親が増えています。
「親離れ」という言葉があります。
子どもが親元を離れ、自立して生きていこうとすることです。
子どもが将来大人になるために、できるだけ小さいころから、お金について勉強することが大切です。
「子どもが使うと無駄遣いをして、すぐ使い果たすだろう」と思う親がいます。
そんなことはありません。
私の妹は、母の料理姿の影響で小さいころから料理に手をつけていました。
子どものころの影響は、まず親から受けます。
今では妹はとても料理が上手になり、母より上手になってしまっているくらいです。
大人になるために必要なことは「教えてください」と聞く力です。
大人になるにつれて、自分が強くなっていくことも大切です。
ですが、それだけでなく、どれだけ周りの人たちに聞けるようになるかが、社会に出て生きていくためには必要不可欠なことです。
中学2年生のときに、私はマラソン大会に出場しました。
マラソン大会に出場するのは、代表者でもなく、成績優秀者でもなく、希望者でした。
私は自分から進んで希望し、マラソン大会に出たことがあります。
今は亡き、ケネディー大統領は、歴史に残る人物の1人です。
伝記によると、ケネディー大統領の幼少期は、親のしつけが厳しかったといいます。
特に、厳しかったのは、勝負に対してだったそうです。
子育てをしているお父さんお母さんに、よいお知らせです。
子どもの可能性を広げる、魔法の言葉があります。
「大丈夫」という一言です。
自立できる人間になるためには、他人に教えられるだけでなく、自分で自分のことを考えられるようになることが重要です。
世の中には、いろいろなジャンルの先生がいます。
数学の先生は、数学を教えてくれます。
私の母は「学生の仕事は勉強だ」と、昔からよく言っていました。
はがきを出すときや自分の個人情報を書くときに、よく「職業」と書かれている欄があります。
私が子どものころは、もちろん何も仕事をしていませんから、この項目はいつもなんて書けばいいのかを悩んでいました。
宿題や仕事には「これで終わり」という区切りがあります。
「ここまでやれば、終わり」「これができたら終わり」という区切りです。
しかし、子どもの勉強には「これで終わり」はありません。
子どものころには、ウルトラマンになりたいとか、アンパンマンになりたいという希望があります。
私の、子どものころの夢は、アニメ『キテレツ大百科』のキテレツになることでした。
昔から機械が大好きだったこともあり、キテレツの発明に強い憧れがあったのです。
今は、核家族化が進み、おじいちゃんおばあちゃんも含めた家族一同での「家族旅行」が少なくなっています。
そのうえ、ストレスに満ちた社会になってきてしまい、家族一同が顔を合わせる機会は、なかなか持ちにくくなっています。
しかし、いくら家族が忙しいからとはいえ、私は家族旅行には大賛成です。
世紀の大発明家、トーマス・エジソンは、小学校を3カ月でやめてしまいました。
にもかかわらず、エジソンは、世界の大発明家といわれるほどに、活躍してきた人物です。
エジソンが生涯に取った発明の特許は、1,000以上にも及びます。
私たち人間は、生まれてすぐ親に面倒を見てもらいます。
生まれたばかりの赤ちゃんは、本当に何もできないからです。
食べること、寝ること、着替えなど、赤ちゃんは何もできませんから、すべて親がやります。
つらいことがあって耐え切れなくなったとき、そのストレスは涙として、体外へ排出されます。
涙は、ストレスの塊です。
子どもにつらいことがあったときには、思いきり泣かせてあげましょう。