「いつくらいに仕事が完了できそうですか」
社会人として仕事をしていると、仕事の完了予定を尋ねられるときがあります。
あなたなら、この回答にどう答えますか。
真面目な人は、つい予定より少し早めに答えてしまいがちです。
少しでも仕事が速く終わることを宣言して、かっこいいところを見せたいからです。
少しでも早く仕事を終わらせられれば、それだけ評価も上がるだろうと思います。
その前向きな気持ちはわかります。
しかし、この言い方はあまり得策ではありません。
約束を守りにくくなるからです。
締め切りまでの残り時間があまりに短すぎると、強烈なタイムプレッシャーを感じます。
無理なタイムスケジュールになり、仕事の品質を落としてしまいます。
しかも、約束を守れなければ「遅い」「信用できない」などの印象を持たれる場合があります。
では、正直にありのまま答えるのがいいのかというと、これも賢い答え方とは言えません。
万が一、仕事中に想定外の事象が発生したとき、どうするのでしょうか。
思ったより手間取ったり時間がかかったりすることは、よくある話です。
できるだけ仕事の品質を上げ、しかも想定外の事象が発生したときのことも考えるほうがいい。
結論を言えば、不自然にならない程度に「わざと長め」に宣言しておけばいい。
ささいな違いですが、仕事では大きな変化をもたらします。
たとえば、2日で完了できそうな仕事があったとすれば「3日で終わらせます」と伝えておきます。
7日くらいで終わりそうな仕事なら「10日で終わらせます」と言えばいい。
少し長めなら、不要なタイムプレッシャーを感じることはありません。
時間に余裕があるほうが仕事にも専念できるため、ミスが減り、質が向上します。
もし、仕事で想定外のトラブルが発生しても、時間に余裕があるため、改善できることでしょう。
もちろん予定より早く終わらせられるなら、早く終わらせてください。
そうすることで「仕事の速い人」という印象も強くなります。
「わざと長めに宣言して、早めに終わらせる」
これが段取りのいい仕事術なのです。