私はひまになったときには「人間観察」をする癖があります。
これも「楽しさに気づく力」を鍛える方法の1つです。
生活の中では「何もしない時間」が突然できることがあります。
たとえば「レストランで注文した食事を出てくるのを待っているとき」や「電車の中で目的地に着くまで待っているとき」などです。
こういう時間に、ただぼうっとしているのはもったいないので、近くにいる人を見て観察します。
もちろん近くでじろじろ見るのは怪しいと思われるので、気づかれない程度の距離と角度から相手を観察します。
私たちは「自分」はよく見ます。
自分のことですから、当然です。
自分の服・髪型・言葉遣いなど、自分のことは隅々まで細かく気にしていますし、見ています。
しかし、自分をしっかり見ることはあっても、他人をしっかり見ることは少ないのではないでしょうか。
「そういえば、自分のことをよく見ているけど、他人のことをこれまであまり見なかったなあ」
自分ばかり見て、他人を軽く考えていました。
これまで見ていなかった他人を真剣に隅々を観察すると、実にいろいろ学びを得ることができます。
「なぜ、その人は、そうなのだろうか」
人の個性を考え始めると、面白いです。
なぜ、あの服装なのかと考えたりします。
ファッションセンスを学ぶのはもちろんのこと、そういう服装をする意味や理由を考えます。
すると、その人の性格・主張・生い立ちなどが、うっすら見えてきます。
姿勢やマナーも重要です。
姿勢やマナーは、親からの教育を強く受けるところです。
その人の姿勢やマナーを見ていると、見たことも会ったこともない相手の親の姿が目に浮かんできます。
そのほか髪型・言葉遣い・態度などを考えていても、同様に相手の人となり・生い立ち・環境・未来までも見えてきます。
もちろんすべて想像の範囲です。
しかし、推理小説を読んでいるような、心の高揚を感じることができます。
真剣に人間を観察していると、これくらいのことは見て感じ取れます。
さて、一番大切なことがあります。
人間を観察することで最も大切なことは「参考になる部分を見つけること」です。
「素晴らしいな」と思える、ファッションセンス・姿勢・マナー・言葉遣いを学び取ることです。
自分では自分をなかなか変えられません。
人は、人と出会うことで影響を受け、進化します。
他人を観察することで、多くの影響を積極的に受けてください。
「素晴らしい」と思えることに出合ったら、積極的に真似をして自分のものにして、進化させます。
これが人間観察をする一番大切な意味なのです。