人の心にすっと入っていく文章を書くためには、論理的に整理整頓して書くより「気持ちの流れ」で書くことが大切です。
一見、文章を上手に書くときには、文章を整理整頓することが大切であるように思われます。
たしかに整理整頓も大切です。
しかし、人の心を打つ文章というのは、しっかり整理整頓された文章より、気持ちの流れで書いた文章なのです。
整理整頓された文章は、いじりすぎです。
考え直し、読み直し、考え直し、を何度も繰り返しすぎています。
論理的に「1、2、3、4、5」と順番どおりに整った文章は、整いすぎると、人の心を打つような文章は書けません。
人の心にすっと入っていく文章を書くためには、練習なしのいきなり本番で書くことです。
どうしても気持ちの流れで書いてしまいます。
私の文章も、できるだけ気持ちの流れで書くようにしています。
練習や下書きなしの、ぶっつけ本番です。
思いついたまま指を動かし、自分の考えている順番で文字を打っています。
読み手には私の考えている道筋をたどることができ、理解しやすくなっているのです。
しっかりした文章を書こうと思うと、きれいな文章を書いてしまいがちです。
表現や文法の誤りもなく、きちんとした仕上がりになっています。
たしかによい文章ではありますが、それでは面白みが出てこないのです。
原因と結果だけを書いた文章は、つまらないです。
面白いのは、原因と結果の間にある「プロセス」です。
そのプロセスを大切にしましょう。
読み手は、そのプロセスを知ることで、面白いと感じてくれます。
私はラブレターを書くときには、練習なしで一気に書きます。
最初に言いたいことを述べてから、頭に浮かんだ順番に書くことで、読み手には、私のもどかしい気持ちが伝わります。
結論までたどり着くまでの「気持ちのプロセス」を書くことで、読み手に私の気持ちをうまく伝えることができるのです。
文章を書くときには、気持ちの流れで書きましょう。
気持ちの流れで書いた文章は、わかりにくいようで、実はわかりやすい文章になっているのです。