文章の繰り返しを防ぐために「その、あの」と使うことがあります。
「そのとき、その意味、あの言葉、あの感覚」などといった使い方です。
たしかに文章の繰り返しを防いで、楽な表現です。
しかし、読者にとって理解しやすい文章にするためには、できるだけ「その、あの」は使わないようにしましょう。
書き手には自分が考えていることですから「その、あの」で理解できます。
しかし、読み手には、何しろ初めて読む文章ですから「その、あの」を使いすぎてしまうと、わかりにくくなります。
「そのとき」という記載があっても「そのときとは、どのときだろう」と思うことがあります。
「あの言葉」という記載があっても「あの言葉とは、どの言葉だろう」と思うこともあります。
これでは、読者が話についていけません。
読み手のことを考えて文章を書くなら「その、あの」を使いすぎないようにしましょう。