「どんなことがあっても絶対にキレるな。キレたら負けだぞ」
私が社会人になったばかりのころ、年上の先輩からきつく言われた言葉です。
当時の私は、言葉の意味を深く理解せず「はあ」と答えていました。
しかし、私が社会人になってさまざまな経験をしていると、次第に言葉の意味を理解できるようになりました。
この言葉は、まさに金言です。
キレるのが許されるのは、学生までです。
社会人になってからキレてしまうと、いいことはありません。
まず、自己コントロールができないという醜態を、相手にさらけ出してしまいます。
そのうえ、自制心を失っている状態ですから、相手の話に流されがちになります。
うっかり暴力でも振るおうものなら、警察に逮捕され、大変です。
そういう経験をしている上司だからこそ、新人の私に社会経験の哲学を、一言に圧縮して伝授してくれました。
大物ほど、どんなことがあっても絶対にキレません。
それは、自己コントロールができている証拠です。
商談で、相手の気分を害する言葉を言っても、笑顔で返されると、余裕のある様子がうかがえます。
「商談は難航しそうだ」と感じます。
大物はどんなことがあっても、絶対にキレません。
むっとするところで、にっこりできるのが大物なのです。