日本人は、変更が苦手な民族と言われます。
私が海外に留学しているとき、アメリカ人向けに日本人について説明された本がありました。
もちろん中身は英語です。
その説明の中に「日本人はせっかちである。急な変更にも弱い」と書かれた記述がありました。
思わず、どきっとした内容でした。
たしかに日本人はせっかちで、予定の変更があると気を悪くします。
せっかちな性格のため、変更があるとやり直しをしなければならず、すぐいらいらしてしまいます。
それは、会社の中でも同じです。
時間厳守は当たり前であり、予定の変更も、できるだけないようにします。
もちろんそうした心がけはよいことです。
日本の文化として、世界に誇るべき長所です。
しかし、その考えが強く行きすぎて、いらいらしやすい性格になっていないか注意したいところです。
上司は、遅刻と変更に強くなることです。
多くの部下を持つ上司は、部下の遅刻、クライアントの仕事変更を、たびたび経験します。
変更したスケジュールが変更になり、また変更になり、さらに変更になるということもあるでしょう。
そのたびにいらいらしては、上司の精神が不安定になります。
心を大にして「人間だから遅刻もするよね」とおおらかに構えます。
部下が遅刻したくらいで、地球が滅びるわけでもありません。
クライアントの仕事が変更になったくらいで、人生が終わるわけでもありません。
「大丈夫」と大きく構えることです。
スケジュールの変更があっても「予定の変更はあって当たり前」と思うくらいがいいでしょう。
そういう心のスケールの大きな上司になることが大切なのです。