部下から人望を集めるために、往々にしてしまいがちな上司の仕事は「説教」です。
それも、長々とした説教です。
部下を教育するのは、たしかに仕事の1つですが「言い方」によります。
上司は部下にわかってもらいたい、理解してもらいたいと思うため、たくさんの言葉を伝えようとします。
その努力がかえって、あだとなる場合があります。
たくさん話せば話すほど、言葉の力は失われ「小言が多い人」と思われます。
人望を集めるために「一言増やす努力」より「一言減らす努力」をすることです。
もちろん完全に発言をしないわけではありません。
一言減らす分、発言する言葉は、徹底的に選びます。
冷静になり、本当に必要な言葉を、最小限で伝えます。
言葉数が少ないと「熟慮を重ねる上司」、上司としての「冷静さ」を表現できます。
冷静になって発言した言葉は、発言力も説得力も出てきます。
人望につながります。
寡黙は、人望を集めるキーワードです。
口数が少ないと、聖人にはなれません。
本当に大切なことほど、言葉では表現できません。
私は、イエス・キリストに会ったことはありませんが、彼が寡黙であったことがわかります。
寡黙であったため冷静な判断や雰囲気を漂わせることができ、多くの人望を集めることができたのでしょう。
言葉で表現できないことを、自らが体現したのです。
聖人ほど、寡黙なのです。