世間の注目を集めるのは「最年少」です。
最年少受賞者。
最年少金メダリスト。
最年少達成者。
いかに若くして達成できたかは、たしかに素晴らしいことです。
称賛に値します。
その風潮に流されてか、私たちは「最年少」を目指そうとしてしまいます。
年老いた人は「もう自分はそんな年ではないから」と、若い日に追いかけていた夢を、早々に諦めてしまいます。
しかし、あらためて考えてみましょう。
「最年少達成」と「最高齢達成」を比べた場合、圧倒的に実現が難しいのは「最高齢」のほうです。
若い人は、誰でも体力も記憶力もあり、体も健康ですから、夢も達成しやすいです。
しかし、年を重ねるにつれて、体力や記憶力が衰え、夢の達成が難しくなります。
最高齢で達成した人は、体力の維持、記憶力の鍛錬、知識と知恵の積み重ね、やる気の継続に成功した人です。
はるかに、難しいことです。
そこで、本当の差ができます。
「最年少」になろうとするのではなく「最高齢」で注目を浴びるようにします。
早く成功しようと考えるのではなく、大器晩成しようと考えます。
若い人は、最年少を目指そうとしますが、最高齢で達成したほうが、人々に感動を与えます。
「いかに長く続けるか」を考えるようにしましょう。
自分が80歳になっても続けることができるかと、考えましょう。
それほどの情熱が自分にはあるのかと、問います。
事実、最高齢で夢を達成する人が「太さ」や「強さ」があります。
長年、夢を忘れることなく、いちずになって追いかけていくのは、本当に好きではないとできないことです。
その夢をいかに最高齢で達成するかです。
「こんな年で、まだこういうことをやっている」
「こんな年でこういうことを考えているのは、自分しかいない」
そういうことをしましょう。
若さがゆえの力もあります。
しかし、老いるからこそ、得られる力もあります。
最年少だけが素晴らしいのではなく、最高齢での達成は、それ以上に素晴らしいのです。
最年少の自慢より、最高齢の自慢をしましょう。