人間は、人から少しでもよく見られたい欲求があります。
人の行動の多くは、実は人目を意識した行動です。
人から「いいね」といわれて羨ましがられると、気持ちいいものです。
しかし、です。
その気持ちが、実は邪魔になることもあるのです。
たとえば、流行を追いかける人がいるとします。
目新しいものを持つと、注目が集まります。
「いいもの持っているね」「最新だね」「もう買ったの。すごいね」など言われることでしょう。
なかなか気持ちのいい響きですね。
やんわり褒められているような気もします。
そうした言葉が気持ちよくて、流行を追いかける気持ちに拍車がかかります。
次から次へと流行を追いかけてしまいます。
そうなるほど、かえって人目が気になります。
褒められる期待が大きくなると、自然と見せびらかす態度になります。
最新を追いかけると、それだけお金もかかるでしょう。
自分がどう見られているのか、いつも気になります。
その結果、経済的にも精神的にも、落ち着かない人になってしまうわけです。
一番心配なのは、個性についてです。
流行を追いかけている自分に、疑問が浮かぶことがあります。
「人が喜んでくれるから手にしているのか。それとも、自分が本当に好きだから手にしているのか」
自分でもわからなくなります。
自分のことが、自分でも見えなくなってしまうのです。
人が喜んでくれるから手にしていて、自分の好きなことだと勘違いしているケースが考えられます。
そういう状況は、人生ではあり得ます。
自分こそ、今そういう状況になっていないか、振り返ってみることが大切です。
打ち込んでいることは、ときどき正直な気持ちか再確認してみましょう。
「人が喜んでくれるから手にしているのか。自分が本当に好きだから手にしているのか」
1人になり、自分に問いかけてみましょう。
大切な時間です。
この時間がある人は、自分を見失うことはありません。
個性を振り返る大切な習慣なのです。