執筆者:水口貴博

数字のトリックを見破る30の方法

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実績だけを見ていると、騙される。どのくらいの期間での実績かを考える。

実績だけを見ていると、騙される。どのくらいの期間での実績かを考える。 | 数字のトリックを見破る30の方法

「この商品は1万件の実績があります!」

よくある、誇大広告の例です。

少し大げさに書かれている広告は、素人の消費者でもわかります。

しかし、1万件の実績という数字を見ると「やはりそれなりにいい商品なのだろうな」と考え直してしまいます。

しかし、ちょっと待ってください。

実績というのは「どのくらいの期間における実績なのか」ということを、考慮し忘れていませんか。

誇大広告のうまいところは、どのくらいの期間のことかを明確に記載されていないところです。

書き忘れているのではなく、わざと書いていません。

その商品がどのくらいの期間にわたって売れた実績なのかを、計算に入れて、事実を見抜かなければ、現実は見えてきません。

私たちは「1万件の実績」という広告を見ると「すごい実績だ」という印象を受けます。

1つ、例を挙げます。

「1万件の実績」というのが、もし「過去50年間で1万件の実績」のことだとすれば、どうでしょうか。

過去50年で1万件ということは、1年間の実績は、200件の実績になります。

10000(件)÷50(年)=1年で売れた数200(件)

1年は365日ですから、200件を365日で割ります。

すると、1日で売れた数がわかります。

200(件)÷365(日)=1日で売れた数0.5(件)

ほら、そうすれば、現実が見えてきます。

1日に、たった1件売れるか売れないか程度の商品ということがわかります。

1日に1つ売れるか売れないかという程度なら、大したことはありません。

大して人気のない商品だという、本当の現実がわかりますね。

実績は「どのくらいの期間の実績なのか」という部分をきちんと考えましょう。

曖昧な言葉を使っている場合は、無視して結構です。

知られてはまずいから、あえてふせています。

店側は、少しでも消費者に大きなインパクトを与えようと、数字のトリックを巧みに操ります。

「過去50年で1万件の実績!」と正直に言わず「1万件の実績!」とだけ表現します。

大きな数字を見た消費者の気持ちが高ぶり、売り上げアップにつながる仕組みです。

実績だけを見ていると、騙されます。

商品を購入するときには、どのくらいの期間での実績かを、きちんと考える習慣を持ちましょう。

数字のトリックを見破る方法(15)
  • どのくらいの期間での販売実績なのかを、考慮に入れる。
英語の結果は、仕事の結果ではない。

数字のトリックを見破る30の方法

  1. 数字のトリックに騙されるな。
  2. 安くなったのではない。
    初めからその価格なのだ。
  3. 4桁と3桁の違いに、騙されない。
  4. 賢い消費者は、値段を四捨五入して考える。
  5. わざと期間を書かない期間限定サービス。
  6. ポイント制に、得はない。
  7. 平凡な消費者は「値段→必要性」の順で考える。
    賢い消費者は「必要性→値段」の順で考える。
  8. 数字で考えると、ウエイターが1人しかいない理由が見えてくる。
  9. クレジットカードを使うことで、数字がわからなくなる。
  10. 「無料」という甘い言葉を信じると、損をする。
  11. 「送料は当社が負担」は、送料を商品に上乗せしているだけ。
  12. 同じ効果でも、選択によって大幅な節約ができる。
  13. 数字で考えれば、真実が見えてくる。
  14. 安くなったパーセンテージではなく、金額を見る。
  15. 実績だけを見ていると、騙される。
    どのくらいの期間での実績かを考える。
  16. 英語の結果は、仕事の結果ではない。
  17. お金持ちほど、けちである。
  18. どんなに安くても、価値を感じないところにお金を使わない。
  19. 世の中に、本当の無料メディアはない。
  20. 給料の安さが、あなたに知恵を振り絞らせる機会を与える。
  21. ウインドーに張り出されている優良物件は、客引きである。
  22. 節約のために、自炊が一番とは限らない。
  23. 購入後の維持費の計算を、忘れていませんか。
  24. 金額が大きくなると、金銭感覚が鈍くなる。
  25. 試験結果の90点は、ほぼ100点と考えていい。
  26. 「喫煙者の24時間」は「禁煙者の24時間」以下である。
  27. 金銭感覚を養うためには、1万円札1枚より、1,000円札10枚のほうがいい。
  28. 量は同じでも、単位を変えてしまうだけで、印象が変わってしまう。
  29. 人間は、切りのいい数字が好き。
  30. 言葉の表現を変えるだけで、印象が変わってしまう。

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