「ちょっとだけまけてくださいよ」
お客として、あなたが店員に値切り交渉をします。
あなたはお店の常連客であり、店員とも仲のいい間柄です。
「いつも来てくださっているお客さまだし、少しくらいならまけてもいいかな」
店員は、どうやら少しくらいなら、まけてくれそうな姿勢です。
店員が「まけてもいいが次のどちらかを選んでほしい」と言ってきました。
あなたなら、どちらを選びますか。
あなたは、とっさに(2)より(1)を選んだのではないでしょうか。
小さな金額のためお願いしやすく、500円分の得もあるため、思わず(1)を選びがちです。
しかし、正解から申し上げますと、本当は(2)のほうがお得です。
差し引かれた金額を見てみましょう。
まず(1)は500円しか安くなっていませんが(2)は1万円も安くなっています。
「50万円の商品を49万円」では、あまり変化がないと感じますが「万単位」ですから、金額の変化は大きいです。
単位までしっかり確かめることです。
人間の金銭感覚は、金額が大きければ大きいほど、鈍感になります。
あなたは賢い消費者になるために、どうせまけてもらうなら「50万円の商品を49万円」にお願いします。
数字の変化は小さくても、金額は大きいのです。