年上の女性と付き合うために、年下の男性にはわがままを楽しめる器量が必要です。
わがままにいらいらしてはいけません。
むしろそんなわがままをかわいらしく愛らしく思っていかなければ、年上の女性につくことは難しくなります。
年上の女性だからとはいえ、わがままを言わないわけではありません。
わがままは女性の得意技で、それに答えることに一種の楽しみを感じるのが男の仕事です。
年上の女性のわがままに答えていくからこそ、年下の男性も成長ができます。
私は過去にハチ1匹を退治するのに、朝の4時に叩き起こされ、走って20分ほどかかる女友達の家へ行ったことがあります。
ある日の早朝4時ごろ、ある女友達から「死にそう助けて!」という電話がかかってきました。
「何があったの」と寝起きの声で私が尋ねても「いいから早く来て! 殺される!」としか言いません。
「これは大変だ」と思った私は、急いでその人のアパートへ向かいました。
汗を流して走ること、約20分。
やっとのことで、その人のアパートへたどり着きました。
部屋に入って「何が起こったのか」と思うと「あそこにハチがいて刺されそう」と彼女が指さします。
それは私が「え、どこにいるの」と言い返してしまうほど、小さなハチでした。
私はたったこの1匹のために、こんな朝早くに走ってくることになったのかと思いました。
小さいので雑誌でパンと叩くと、それで作業は終了しました。
ものの3分の作業です。
カップラーメンができるくらいあっという間です。
すると彼女は、一言、言います。
「ありがとう。もう帰っていいよ」
そう言われて、私は夜明けの太陽を眺めながら、とぼとぼ歩いて帰りました。
まだ私が20歳のころの話です。
まだ学生なので学校もあり、タイミングが悪く、その日は朝早く(6:45am)から学校の授業がある日でした。
つらい出来事にさらに追い打ちをかけるかのように、つらい出来事が重なります。
まさに、泣きっ面にハチです。
ハチ1匹のために朝早くに起こされ、用事が終われば、早く帰らされます。
その日は、睡眠不足で学校へ行くことになり、苦しい1日になりました。
たしかに初めは、いらいらしていました。
しかし、自然と時間が経ってくると「まあ、いいか」と思えるようになりました。
何か器が1つ大きくなった感覚でした。
私はもともと少々のことでは怒らないおおらかなO型なのです。
つらい経験が自分の身に降りかかってくると、さらにまた器が大きくなっていく感覚があります。
つらい目に遭えば遭うほど、どんどん怒らない性格になっていくという感じです。
そんなひどい目に遭ってきたこともあって、今では怒るということはほとんどなくなりました。
あり得ないというくらいです。
私は女性のわがままに成長を促されました。
私はよく人から「落ち着いているね」と言われます。
しかし、それは、それだけ今まで私が女性のわがままに答えてきた結果の姿です。
女性のわがままに答えてきたため、こんな性格になってしまったのです。
たくさんのわがままに答えていくと、だんだん普段の自分がおとなしく落ち着いてくるようになります。
女性のわがままが、自分の成長を促してくれます。
神様から「自分の器の大きさが試されている」と感じてしまうのです。
いい具合に試練が降りかかり、それを乗り越えていくと、代わりに「落ち着き」を手に入れることができるのです。