おいしい料理が出てきたら、きちんと外観を楽しみましょう。
普通に見るのではありません。
ちらっと一瞬見ただけではきちんと見たことになりません。
見るのではありません。
見つめるのです。
料理は、見るのではなく、見つめるものです。
最愛のパートナーのつもりでじっくり見つめましょう。
もちろん料理は人ではありません。
人ではありませんが、人のように見たり思いを伝えたりすることはできます。
目安は「7秒」です。
視線を離さないで、じっくり集中して見続けてください。
あなたは料理を見つめています。
料理もあなたを見つめています。
細かいところまで注意が行き届き、きちんと見ることになって記憶にも印象にも残ります。
途中で目をそらしたくなっても、ぐっとこらえて見つめ続けましょう。
するとどうでしょう。
7秒後、きっとあなたはその料理に恋をしているでしょう。
7秒も見つめて、好きにならないわけがありません。
普通の人間関係で、じっと7秒も見つめ合うことはありません。
料理との関係も同じです。
7秒も見つめるのは普通のことではありません。
普通のことではないから特別な関係になれます。
7秒も見つめ合う関係はもはや特別な関係です。
ただ恋をして終わりにするのではありません。
料理と相思相愛になったら、次は舌で味わいましょう。
舌で味わったら、次は心で味わいましょう。
五感を研ぎ澄まして、集中力を発揮して、本気で味わってください。
普通に食べて普通に味わうのもいいですが、相思相愛になってから食べたほうがますますおいしく味わえます。
きっと感動的な味を体験できるに違いありません。
あなたの思いや恋心に料理が応えてくれたのです。
きちんと料理に恋をしてから食べると、ますますおいしく味わえます。