食事の際、どちらの手で食べていますか。
利き手を使って食べている人がほとんどでしょう。
私たちは普段、利き手を使って食べているものです。
右利きなら右手で食べ、左利きなら左手で食べているはずです。
ここに、新しい食体験のチャンスがあります。
たまには利き手でないほうの手で食べてみてください。
同じ食べ物でも、利き手でないほうの手で食べると、違った食べ物に感じてきます。
お箸を使うとき、スプーンを使うとき、手づかみのとき。
同じ食べ物でも、利き手でないほうの手で食べると、いつもと違った感覚になります。
食べる角度が変わります。
食べ方が変わります。
食べるスピードが変わります。
ストレスもちょっとだけ感じるでしょう。
利き手でないほうは不器用なので、たどたどしくゆっくりした動きになるはずです。
コップを持って飲むときも、利き手でないほうの手で持って飲むと、ちょっと新鮮な感じがするもの。
使い慣れているはずのコップであっても、初めて触れるような感覚を覚えるでしょう。
ナイフとフォークであれば、それぞれ逆にして使ってみてください。
ぎこちない感じになりますが、これはこれで不思議な感覚を楽しめるでしょう。
マナー違反の心配をする人もいるかもしれませんが、心配は不要です。
食事マナーに「利き手を使わなければいけない」というルールはありません。
あくまで食べるときの手を逆にするだけのことです。
食事を粗末にするわけではないためマナーとしても問題ありません。
利き手でないほうの手で食べてみると、味覚にも影響を与えます。
同じ食べ物でも違った食べ物に感じてくるでしょう。
たとえば、お茶碗のごはんをいただく際、利き手でないほうの手を使って食べてみましょう。
たどたどしい動きになりますが、それがいいのです。
箸がうまく使えず、ゆっくりのペースになるでしょう。
食べるペースがスローになって、じっくり味わうことになるでしょう。
いつもと違った感覚になるので、新鮮な体験になるでしょう。
初めて食べるかのような錯覚を覚えることもあります。
ゆっくり食べることで食べすぎの抑止にもつながります。
次の食事は、ぜひ利き手でないほうの手で楽しんでみませんか。
これはこれで新しい食体験です。
利き手だけでなく、利き手でないほうの手でも楽しめば、楽しみも味わいも2倍に膨らみます。
食のワンダーランドは、あなたの手のひらにあるのです。