まずいからといって「まずい、まずい」と騒がないでください。
「正直に言っているだけ」と思うかもしれませんが、ネガティブな発言を連発するのはよくありません。
その食べ物も、好きでまずくなっているわけではありません。
たとえば、人から「あなたの顔が嫌いです」と言われる状況があるとします。
「顔を嫌い」と言われてもどうしようもありません。
本人に悪意はありません。
自然とその顔になっただけです。
生まれ持ったものであり、整形手術でもしないかぎり変えようがありません。
それは食べ物も同じです。
まずい食べ物の身になって考えてみてください。
あなたが「まずい味だね」と批判したところで、その食べ物はどうしようもありません。
食べ物に悪意はありません。
あなたを嫌がらせようと、その味になったわけでもありません。
自然とその味になっただけです。
最初からその味であり、調理でもしないかぎり変えようがありません。
「まずい、まずい」と批判したところで、その食べ物は「そう言われても仕方ない」と困り果てるでしょう。
まずいからといって、その食べ物に罪はありません。
「まずい、まずい」と騒がないでください。
やいやい責め立てるのは、食べ物に失礼です。
非のない相手を責めているのと同じです。
「まずい」は「変わった味」「面白い味」という表現に言い換えましょう。
ちょっと表現を変えるだけで受ける印象が変わります。
ポジティブな表現に変えれば、好意的に受け入れることになります。
失礼になることもないので安心です。
願わくは、まずい食べ物に感謝したい。
まずい食べ物とはいえ、食の豊かさに貢献している存在です。
世の中、おいしい食べ物ばかりでは味気ない。
まずい食べ物があるおかげで、変化に富んだ食の世界を実現できています。
なにより忘れてならないのは「大切な命である」ということです。
まずい食べ物であれ、大切な命をいただくことに変わりありません。
肉に限らず、穀物でも植物でも果物でも、れっきとした命です。
あなたが食べるために、命を落とした存在があります。
まずい食べ物であっても、存在価値を認め、感謝の気持ちを持つことが大切です。