わからないことや迷うことがあったとき、人に意見を求めることがあります。
「どう思う?」
「どうしてだと思う?」
「どうすればいいと思う?」
もちろん人に意見を聞くのはいいのです。
恥ずかしいことではありません。
できれば自分だけで判断・決断を行いたいところですが、自分の考えだけでは及ばないこともあるでしょう。
自分の考えだけでは主観的です。
自分の知識や知恵は限られていて心もとない。
人の知識や知恵を拝借することで視野が広がって、より良い選択に役立つでしょう。
人から客観的な意見を聞くことで気づきが得られれば、判断の助けになるでしょう。
信頼できる人なら、真剣に考えてくれるはずです。
専門家であれば、具体的に答えてくれるでしょう。
人に意見を聞くことで、見落としや思い込みに気づくこともあるでしょう。
意外な盲点に気づかされ、助けられることも少なくありません。
大きな決断をする際は、人に意見を求めることを習慣にしている人も多いのではないでしょうか。
もちろん人に意見を聞くのはいいですが、注意したいことがあります。
うのみにしないことです。
十分考えずにそのまま受け入れる姿勢は、素直でよいことに思えますが、注意が必要です。
人の意見が正しいとは限りません。
人の意見は、あくまでその人の考えです。
「人の意見=正しい意見」と考えないことです。
間違っていることもあります。
相手に悪気があるとは限りません。
相手は、誤った情報を「正しい」と思い込んでいることもあります。
専門家でも間違うことがあります。
何でもそのまま信じてしまうのはよくありません。
人の意見をうのみにすると、相手の言いなりになってしまいます。
人の意見に惑わされ、踊らされます。
視野が広がるどころか、狭くなります。
正常な判断ができなくなり、トラブルを招きかねません。
違っていることに気づいたときは、すでに手遅れということもあります。
人の意見をうのみにすると、決定に対する責任が希薄になります。
もし失敗すると「あの人のせいでこうなった」と責任転嫁をすることになるでしょう。
人間関係に亀裂を生んでしまいます。
大切なのは、意見の受け止め方です。
人の意見をうのみにするのではありません。
参考にしましょう。
そのまま信じ込むのではなく、参考として受け止め、自分の中で噛み砕いて理解します。
「そういう意見もありますね」
「そういう考え方もありますね」
自分の中で噛み砕いて吸収します。
最終的な判断は、自分で行うようにします。
参考として受け止めれば、振り回されることはありません。
「なるほど、そういう考え方もあるのですね」と、自分の考えを補強するものとなって役立ちます。
自分の軸を保ったまま、新しい情報を吸収していけます。
注意したいのは、専門家の意見です。
たとえ専門家の意見であっても、うのみにしないことです。
あくまで詳しいというだけで、確実な意見とは限りません。
その道に長じた人でも、誤解したり間違えたりすることもあります。
知らないこともあります。
時には「本当だろうか」と疑う目を持つことも大切です。
自分で真偽を確かめたうえで、活用します。
最終的に決断するのは自分です。
最後は自分で決断を下すことにすれば、迷いません。
自分の判断に、自分が責任を負うことになります。
人の意見は、うのみにするものではなく、参考にするものです。
抜けていた考えを補完したり、自信を補うものとなったりします。
判断に迷うこともなくなります。