注意しても、トラブルに遭うことがあります。
人間ですから完璧ではありません。
注意しても、詐欺だと気づかず、騙されることがあります。
巧妙な手口は、注意していてもなかなか気づくのが難しいもの。
「うっかり」というのは誰にでも起こります。
どんなに注意していても、100パーセントはありません。
特に新しい詐欺のパターンは気づくのが困難です。
大切なのは、詐欺に引っかかった後です。
「人に言うのは恥ずかしい」
「自分の汚点をさらすようで情けない」
詐欺に遭ったにもかかわらず、自分の印象が悪くなることを避けるため、隠し続ける人がいます。
たしかに自分事であり、公表義務はないように思えますが、ここがポイントです。
被害を黙っておくと、うわべを繕う苦労が生まれます。
嘘を隠し続けるための嘘をつかなければいけません。
うわべを繕うために、別の買い物をしなければいけなくなります。
借金を隠すために、さらに借金をするはめになることもあるでしょう。
あれこれ偽装が必要になって、余計な気苦労が増えます。
「いつかばれるのではないか」とひやひやします。
そうして脇が甘くなり、別の詐欺に引っかかってしまうのです。
後になってばれると、もっと大変な事態になります。
「どうして言ってくれなかったの?」と責められ、人間関係にひびが入ります。
時間をかけて築き上げてきた信頼関係が崩れてしまうのです。
詐欺に騙されてしまった後ろめたさから、隠したくなる気持ちはあるでしょう。
自分の印象が悪くなったり評価が落ちてしまったりなど、抵抗があるかもしれません。
普段「私は大丈夫」と豪語していたなら、なおさら言いにくいはずです。
たとえそうだとしても、詐欺に遭ったときは、恥を承知のうえで公表しておくのが賢明です。
特に身近な人にはきちんと報告しておきましょう。
うっかり詐欺に遭ってしまった自分に対するけじめでもあります。
自分の評価が下がったり印象が悪くなったりするかもしれませんが仕方ありません。
現実として受け止めることです。
叱られたり責められたりするかもしれませんが、けじめの1つとして受け止めましょう。
正直に告白することが、身近な人に対する誠実な姿勢です。
一時的に評価や印象が悪くなるかもしれませんが、こそこそ隠してばれるよりはましです。
きちんと公表することで詐欺被害の情報共有にもなります。
後から「正直に話してくれてありがとう」と感謝されるでしょう。
自分の注意喚起だけでなく、身近な人への注意喚起にも役立ちます。
公表するのは、見栄やプライドを捨てる一環でもあります。
見栄やプライドに固執している限り、いずれまた詐欺に引っかかります。
きちんと公表することで、見栄やプライドから解放され、詐欺に強くなるのです。