頭を柔らかくするための先生がいます。
それは、幼い子どもです。
幼い子どもは、素直で無邪気で純粋な心を持っています。
まだ世の中を知らず、物事をありのまま受け止めようとします。
幼い子どもと接していると、思わぬ言動に、はっとさせられることがあります。
転がるボールを見たとき、大人は何とも思いませんが、子どもは笑ったり面白がったりします。
山を見たとき、子どもは「いつ山は歩くの?」とユニークな発想をして、驚かされることもあるでしょう。
テレビを見たとき「中にいる人はいつ出てくるの?」と本気で質問してきます。
青空に浮かぶ雲を見たとき、子どもは「柔らかそう」「おいしそう」といった面白い発想で楽しませてくれることがあります。
サンタクロースの存在を信じている子どもの様子も、大人にとって新鮮に映るでしょう。
「どうして時間は前にしか進まないの」という哲学的な質問をされて、大人でさえ動揺することがあるはずです。
大人が見過ごすことでも、子どもたちは興味関心を持って楽しもうとします。
幼い子どもは、頭を柔らかくする先生です。
子どもに大人の考え方を押し付けるのではありません。
むしろ大人である私たちが、子どもから柔らかい考え方を学ばせてもらいましょう。
子どもが変な発想をしても「それは違う」と否定するのではなく「なるほど」と肯定しましょう。
楽しむつもりになれば、何でも面白おかしく吸収できるでしょう。
子どもと一緒に遊んでみるのもいいでしょう。
のろのろした動きにいらいらするのでなく、余裕を持って接しましょう。
自然と無邪気な気持ちになり、昔の自分を思い出すはずです。
「そういえば自分も昔はこんな考え方をしていたよね」と思うでしょう。
子どもの無邪気な言動を参考にすることで、どんどん頭が柔らかくなります。
先生になるのは、幼い子どもばかりだけではありません。
一回り若い人も、先生です。
ある程度年齢を重ねているとはいえ、自分より一回り若い人はまだまだ頭が柔らかい。
「相手が若すぎて話が合わない」「世代が違って価値観が合わない」と言ってしまえば、それまでです。
否定していると、ますます頭が固くなるばかり。
「まだまだ若いね」とばかにするのではなく「そうだよね。楽しみだね」と一緒にわくわくしましょう。
若々しい考え方に接したなら、吸収するように受け入れていきましょう。