「何かお手伝いすることはありませんか」
忙しいとき、そんな一言を言ってもらえると嬉しいですね。
忙しそうな人がいたとき、「何かお手伝いすることはありませんか」と声をかけることがあるでしょう。
気の利いた一言を言えば、気遣いや積極性をアピールできそうな気がします。
もちろん悪いことではありません。
積極的に手伝いを申し出ているのですから、むしろ素晴らしい気遣いです。
人間関係では、自発的な協力が大切です。
相手は「助かる」「ありがとう」と、親切な配慮を喜んでくれるでしょう。
「何かお手伝いすることはありませんか」というセリフは、気が利く人らしい一言のように思えます。
しかし、ここに誤解があります。
本当に気が利く人は「何かお手伝いすることはありませんか」と聞きません。
相手にわざわざ仕事を尋ねるのは、まだ本当に気が利いているとは言えません。
気遣いの1つではありますが、本当に気が利く人なら、もう一歩進んだ行動をします。
「○○をしておきますね」と言うやいなや、さっと手伝うのです。
わざわざ相手に質問しません。
相手の様子や状況から必要な仕事を察して、自発的に手伝うのです。
求めている仕事を先回りできれば、相手は驚き、感動するに違いありません。
ベストタイミングで、ベストな配慮をするその様子は、かっこよく写るでしょう。
正確に相手の心情を把握しなければいけないため、難しいことではありますが、だからこそ取り組む価値があります。
気遣いの達人になりましょう。
人には「観察力」「想像力」「思考力」という素晴らしい能力があります。
相手の様子を観察しながら、相手の立場を想像して、思考します。
すると「こうしてほしいのではないか」「こうすれば喜んでくれるだろう」という配慮が見えてくるでしょう。
相手が心で求めている行動を読み取って、先に取り組みましょう。
相手の喜ぶ笑顔を想像すると、楽しみながら取り組めます。
これこそ本当の意味で「気が利く」ということです。