用事があって人に話しかけるとき、あなたはどんな言葉から始めていますか。
いきなり用事から話しかけていませんか。
大した話でなければ、いきなり話しかけてもいいでしょう。
電話で簡単に済ませる方法もあります。
ささいな仕事は話しかけても、相手も大して時間を取られず、すぐ返事ができ、大きな迷惑はかからないはずです。
しかし、心の準備が必要になるような大きなお願いをするときには、そうはいきません。
下準備が必要です。
大きな仕事のお願いを、いきなり話してしまうととげがあり、乱暴な印象があります。
相手の気分を悪くすれば、通るお願いも通らなくなります。
大きな話なら、もはや直接会って話をするのがマナーです。
場所も、できるだけ改まった場所がいいでしょう。
会議室やミーティングスペースを活用して、静寂な雰囲気を大切にします。
大金が関わる法人契約なら、料亭でごちそうをしながら、話を進める方法もありです。
話も、いきなり持ち出すのではなく、最初にちょっとした雑談から始めます。
雰囲気を柔らかくするためです。
仕事の話をするのではなく、少し何でもない雑談を入れて、雰囲気を柔らかくします。
「最近は暖かくなりましたね。体調はいかがですか」
「近くにデパートができまして、週末は買い物に出かけたんですよ。人でいっぱいでした」
「家で飼っている犬に、最近子どもが3匹も生まれたんですよ。2匹がオスで、もう1匹がメスなんです」
雰囲気が柔らかくなれば「ところで話は変わりますが……」と言って、本題を持ち出します。
下準備とはいえ、大切な仕事術です。
これがあるとないとでは、印象がまったく変わります。
相手を気遣う姿勢があるからこそ、大きな話が通りやすくなるのです。