さまざまなお金に関する書籍を読んでいると、こんな記事を見かけることがあります。
「好きな仕事より、お金の稼げる仕事を選べ!」
私はいつも「ちょっと違うな」と感じます。
たしかに世の中には「お金の稼ぎやすい仕事」というものがあります。
医者や弁護士は、特にお金の稼げる仕事の筆頭に挙げられます。
そのほか、作家や音楽家など、一度仕事をすれば、印税により不労所得を得られます。
お金が稼ぎやすい仕事は、事実として存在します。
自分の好きな気持ちや適正を無視して、お金の稼ぎやすい仕事をすれば、たしかにたくさんのお金を稼ぐことができるでしょう。
しかし、これは「好きでもない人と結婚できますか。結婚生活が続きますか」ということと同じです。
あなたは、お金は持っている大嫌いな人と結婚できますか。
もちろんできませんよね。
もし、結婚したとしても、不仲のために、離婚をするのは時間の問題になります。
お金はあって生活が豊かになっても、心が伴っていないことは長続きしません。
お金が稼げる仕事だからという理由だけで職を選ぶと、仕事に気持ちがないため、辞めてしまうのも時間の問題になります。
ましてや好きでもなく、気持ちもない仕事を一生懸命にできるはずがありません。
一生懸命にできない仕事では、昇進も人間関係も悪くなり、毎日も暗くなります。
多少、遠回りになっても、まず自分の好きなことを仕事にするのです。
好きな仕事が、必ずしもお金が稼げる仕事とは限りません。
週末に、あなたはお金を払って、レストランや買い物で楽しみを得ています。
しかし、好きな仕事をするだけで、お金を払わずして楽しみを得ることができます。
それどころか、楽しんで、給料さえもらえます。
好きな仕事をしていると「こんなに楽しんで、そのうえお金までもらっていいのかな」と後ろめたくなります。
そのくらい、事がうまく運びます。
お金を基準に、職を選ぶのではありません。
好きな気持ちを基準に、職を選ぶのです。