蚊は、みんなから嫌われている存在です。
「ブーン」という蚊の飛ぶ音は不快感があります。
小さな音にもかかわらず、耳障りでこれほどいらいらさせられる音はありません。
蚊に噛まれると、赤く腫れ上がってかゆくなります。
しばらくかゆみが止まらず、ますますいらいらします。
目の前を飛び回っていると気になって仕方ありません。
無視しようにも、刺されてかゆくなるのは嫌なので無視しにくい。
蚊が憎くてたまらない人も多いでしょう。
「この世から蚊がいなくなればいいのに!」と思っている人もいるに違いありません。
そんなみんなから嫌われている蚊にも、すごいと認める点があります。
蚊のすごいところは「命がけで血を吸いに行っている」という点です。
一度でも失敗すると、けがでは済みません。
手でぴしゃりと叩かれたら、一発アウトのご臨終です。
確実な即死が待っています。
私たちには容易に真似できません。
そんな命がけのチャレンジを、毎回行っています。
命がけのチャレンジですから、蚊は緊張感に包まれながらチャレンジしているに違いありません。
蚊は、目障りな存在かもしれませんが、命がけのチャレンジだけは注目の価値があり、称賛に値するのです。
命がけのチャレンジをしていると思えば、蚊に対する見方が変わるでしょう。
「おやおや、今日も血を吸うために命を張っていますね!」
失敗が許されない条件の中、大きなリスクを負ってあなたに近づいています。
蚊の気持ちになって考えれば、嫌いであることに変わりはなくても、ちょっとは印象が変わるはずです。
ちなみに吸血する蚊は、妊娠しているメスだけです。
妊娠中の蚊が、身重の体で命がけのチャレンジをしていると思えば、複雑な気持ちに駆られ、ますます印象が変わるでしょう。
みんなから嫌われている蚊にも、すごいと認める点はあるのです。