食の可能性は「食べ飽きたもの」にあります。
あなたには食べ飽きたものがありますか。
毎日同じものを食べていると「食べ飽きた」という状態になります。
人間は慣れる生き物です。
何度も繰り返し食べていると、感じ方が単調に変わってきます。
おいしいと感じた食べ物も、普通の味に感じてくる。
最初は新鮮に感じた食べ物も、だんだん刺激に慣れてくる。
初めて食べたときの感動はどこへやら。
食べ飽きたものは、おいしいとすら思わなくなります。
最終的には、何とも思わなくなります。
ひどい場合となると、食べ飽きるのを通り越して、不快に感じてしまうことも少なくありません。
「昔は好きだったのに、食べすぎたせいで嫌いになってしまった」というケースも珍しくありません。
食べ飽きたものはどうしようもないように思えますが、諦めてはいけません。
食べ飽きたものであっても、新鮮な感覚を取り戻すチャンスはあります。
どうすれば新鮮な感覚を取り戻せるのか。
完全に食べない期間を作ってみてください。
「完全に食べない」という点が重要です。
「たまに食べる」「ときどき食べる」はNGです。
期間中は一口も食べることがないようにします。
できるだけ見ることも避けるようにします。
もちろん味見やつまみ食いも厳禁です。
人は「慣れるのが得意な生き物」ですが、その一方で「忘れるのが得意な生き物」でもあります。
完全に食べない期間を作って数カ月過ごせば、だんだん味や食感を忘れてきて、食べ飽きた感覚が薄らいできます。
久しぶりに食べたとき「おいしい!」となり、新鮮な感覚を楽しめるようになります。
食べ飽きても諦める必要はありません。
食べ飽きたら、完全に食べない期間を作って忘れるようにしてください。
食べない期間が長ければ長いほど、記憶から削除できます。
食の可能性は「食べ飽きたもの」にあるのです。