私は小学校のころから、朝のニュースを見るのが好きではありませんでした。
別に、ニュースそのものが悪いわけではありません。
ただ、人の気持ちを暗くさせるようなことが、苦手でした。
当時はまだ小学生でしたから、テレビの中の世界を信じるしかない時期でした。
朝のニュースでは、暗いニュースも流れます。
「昨晩、事故があり、3名が亡くなりました」「詐欺容疑で逮捕されました」「火事があり、死者3名が出ました」などの内容です。
もちろん中には明るい話題もありますが、暗くネガティブで気分が悪くなるようなことのほうが多いものです。
特に暗い話題ほど、時間を長く取って、細かく伝えています。
早朝、私が目をこすりながらベッドから起き、食卓についてテレビを眺めていると、暗いことばかりを話してくるのです。
まだ小学生だった私は「世の中はどこもめちゃくちゃだな」と、子どもでも悲観したものです。
暗いニュースのせいで「世の中は悪い出来事ばかりが起こっている」「大人の世界は怖い」と思い、暗い表情で登校する毎日でした。
学校での話題も「事故があったらしい」「~が捕まったらしい」と暗い話題へとなるのです。
一度朝のニュースをちょっと意識して見てみましょう。
必ず明るい話題より、暗い話題のほうが圧倒しています。
あなたも朝のこうしたネガティブな情報のせいで、暗い考えや情報ばかりが頭の中に入ってきています。
特にテレビは一度スイッチを入れれば、情報が絶え間なく飛び込んできます。
私たちが選択する余地はなく、放送側が放送する内容やタイミングのすべての主導権を握っています。
私たちは、催眠術にかかったかのように、テレビから流れる情報に踊らされるしかないのです。
私は19歳のころからアメリカに留学をして、一人暮らしをするようになりました。
当時は意識的ではありませんでしたが、そのころから朝のテレビはあまり見なくなりました。
単に部屋にテレビがなかったり、テレビがついていても英語のニュースなので何を話しているのかわからなかったりしたからです。
するとそのころから不思議なことに、だんだん朝の体調がよくなり始めました。
「朝は気分が暗くなる時間」が、朝のテレビを見なくなると暗い情報が頭の中に入らず、元気を奪われずに済んだのです。
私が朝に元気がなかったのは、どうやらニュースの暗い話題のせいで元気を大量に奪われていたようです。
嘘のような本当の話ですが、そのころから朝が得意になり、風邪のような病気にもなりにくくなりました。
意識して、自分の中に入ってくる情報をコントロールしておかないと、世の中の80パーセントはネガティブな情報ばかりです。
暗い話ばかりです。
来る者拒まずで情報を飲み込んでいれば、暗い話ばかりが飛び込んできます。
それだけで元気がなくなり、性格も悪くなり、愚痴や悪口を言うようになったりします。
意識をして自分の中に入ってくる情報を「選択」しましょう。
暗い話に耳をふさぎ、明るく元気になるような話をしないと元気でいられないのです。
自分の中に取り込む情報を、あなたの力で選択しましょう。