褒め言葉は、人間関係を活性化させる言葉です。
人間関係を活性化させるために、特別大きなことをする必要はありません。
相手を褒めるだけでいいのです。
褒めるときのベストタイミングは、うまくいった瞬間に褒めることです。
テストで高得点を取れたことがわかった瞬間や試合で勝った瞬間です。
まずはこれが基本になります。
私は小学校のころから、朝のニュースを見るのが好きではありませんでした。
別に、ニュースそのものが悪いわけではありません。
ただ、人の気持ちを暗くさせるようなことが、苦手でした。
人間の感情は、自分ではなかなかコントロールしにくいと言われます。
内側から少しずつ湧き出てくるものですから、直接に手を加えることができません。
アクセサリーや下着、洋服なら、外側なので触れることができ変えられますが、心の中に直接手を入れることはできないのです。
歌手でタレントの和田アキ子さんは、料理番組で食事の感想を述べるときには「まずい」とだけは言わないようにしているそうです。
出演している料理番組の中では、当然いろいろな料理が出てきます。
しかし、せっかく心を込めて作っていただいた料理でも、中には自分の口には合わないものもあります。
あなたは、褒めることは特別なことだと思っていませんか。
特別にすごいことや変わったことだけが、褒めるに値することだと思っていませんか。
とんでもありません。
歌手でありタレントでもある堺正章さんは、言葉を褒めることが上手な方です。
ゲストで出演している人がいい言葉を言うと、すぐ褒めてしまいます。
「それ、いい言葉ですね」
私は小中学校のころ「ミナタカ」というニックネームで呼ばれていました。
水口貴博(ミナクチ・タカヒロ)の始めの文字を取って「ミナタカ」と呼ばれていました。
中学生のとき、同じクラスに「ミナタカはすごい」と言っている女の子がいました。
褒め言葉のポイントは、完了形や進行形を使うことです。
「~した」という完了形と「~になっている」という進行形です。
「よくなったね」と言われるのも嬉しいですが「よくなっているね」と言われるのも同じくらい嬉しいものです。
「何がきっかけで始めるようになったんですか」
HAPPY LIFESTYLEを運営していると、この質問を本当によく聞かれます。
一番のきっかけになったシチュエーションを思い出そうとすると「あのときの女の子の褒め言葉」を思い出さずにはいられません。
子どもの教育には、褒めることがよいことだとされています。
勉強ができないところを叱るより、できるところを褒めたほうが、勉強が好きになり、ほかの科目へもよい影響が波及します。
誰でも叱られると落ち込んだり、やる気をなくしたり、自信を失ったりします。
自分の口から直接に褒め言葉を伝えていくことも大切ですが、第三者に手伝ってもらう方法はもっと効き目があります。
自分が直接褒めるのではなく、ほかの誰かに代わりに伝えてもらうと、嬉しさが倍増する効果があるのです。
「○○さんが、あなたはいつも一生懸命ですごいって褒めていたよ」
「褒める」と「おだてる」は、話の中身はそっくりです。
しかし、実際は、相手に与える印象は大きく変わってきます。
似たような表現ですが、実はまったく別物であることを知っておきましょう。
私はときどきお客さまに「たくさんの言葉をありがとうございます」という感謝のお便りをいただくことがあります。
これはこれでとても嬉しいものです。
自分の書いた文章がどこかの誰かの役に立っているということに、私はとても嬉しく思います。
叱るときにはみんなの前でしてはいけませんが、褒めるときにはみんなの前で話しましょう。
大勢の人がいるとそれだけ人目が多いため、叱られているときの恥ずかしさは何倍にも大きくなります。
本人の心にも傷がつき、叱られるという精神的ダメージに、恥ずかしいというダメージが加わり、気分が落ち込んでしまいます。
良い人生を送るためには、人間関係が重要です。
自分にとって居心地の良い人間関係が築きあげられている人は、いろいろな幸せを感じる機会があります。
寂しさは半減し、楽しいことは倍増し、困ったときは助けてもらえます。
大人たちは「居心地のいい人間関係では進歩しない。もっと苦労しろ」と言って、つらい人間関係の中にいることを薦めます。
たいていそういうことを言う大人に限って幸せそうではありません。
眉間にしわを寄せて、不機嫌な表情をしています。
「おや。この人は違う」
褒め方1ついってもいろいろありますが、ひときわきらりと光る存在感を醸し出す上手な褒め方があります。
褒める方法1つで、あなたが普通の人とは違う知性を持った人だと感じてくれるようになります。
褒めるのが下手な人は「抽象的」に褒めています。
「かわいいね」「きれいだね」「上手だね」「すごいね」という抽象的な言い方で、もやもやした表現を使います。
褒め言葉ではありますが、曖昧です。
あなたが褒めるだけでなく、逆にあなたが褒められるときもあるでしょう。
褒めるコツがあるように、上手に褒め言葉を受け止めるコツもあります。
これこそ「ありがとう」の一言に尽きます。
本来、人間の言葉は、コミュニケーションを目的に人間が作り出した人工的な「道具」です。
その昔、まだ「言葉」というものが存在しなかったころ、コミュニケーションは身ぶり手ぶりでした。
原人から新人類へと進化する過程で「アーアー」「ウーウー」という音を発声できるようになり、次第に喉が発達します。
褒めることは特別なことだと思っていませんか。
褒めることは習慣にしておくべきことの1つです。
褒める習慣がなくなれば、相手に元気を与えることもなく、自分も褒めてもらえなくなります。
知らない人に話しかけるときは、挨拶が王道です。
相手のことがわからないだけに不安で、どう話しかければいいのかわからないものです。
「自分が口にする言葉が、相手を傷つけるのではないか」という不安が出てくると、余計に話しかけづらくなります。
不思議なことに褒め言葉が習慣になっている人で、性格の悪い人はいません。
いつも褒めるということは、いつも人の良いところを探しているということです。
「この人は、どんなすてきなところがあるのだろう」ということを前提に、アンテナをいつもオンにしています。
いくら褒め言葉でも、正直な気持ちで心がこもっていないと、お世辞に聞こえます。
相手の良いところを見つけても、言い方がぶっきらぼうで、無表情で言っていると「本当かな?」と信じられないのです。
「心を込める」とは、大切なポイントです。
小学生のころは、好きな人に対して、ひどいことを言って侮辱します。
好きな人なのですから、本当は優しくするのが当たり前のところです。
しかし、小学生のころは、まだ照れがあったり相手から注目されたかったりという反動から、逆に相手をけなしてしまうのです。
上手な褒め言葉は、視点を変えて相手を見ないと人と違った言葉を口にすることはできません。
ほかの人が指摘しているところは、もうあなた以外の人が何度も言っていますから、繰り返しあなたが言う必要はありません。
あなたは、ほかの人が気づかないようなところを見つけ、褒めてあげる役目を果たすことです。
私はいざというときに、いつでも置き手紙ができるように常にメモ用紙を机の引き出しの中に置いてあります。
職場でも自分のデスクには小さいものではありますが、メモ用紙を欠かさず用意し、すぐ取り出せるようにしています。
その人に用事があるとき、自分が席を離れていたり、また相手が席にいなかったりすると用件が伝えられません。
新しいことを始めるときには、誰でも緊張しますし、気が進まないものです。
どんなことが起こるのか予想ができないだけに不安でなりません。
ですが、新しい自分になりたいときや殻を破りたいときには「挑戦」こそが一番の特効薬です。
あなたが一生懸命に努力をしたとき、その大変さはあなたにしかわかりません。
実際にほかの人が「そんなの大したことじゃないよ」と水をさしてくるかもしれませんが、気にしなくてもかまいません。
あなたのことを知らない他人が、あなたのことを偉そうに言う資格なんてないのです。