「たくさんお酒を飲めるのはすごい」
「たくさんお酒を飲める人は、肝臓が強い」
「お酒は、飲めないより飲めたほうがいい」
世の中には「たくさんお酒を飲めることが偉い」という風潮があります。
たしかにお酒は、飲めないより飲めたほうがいいでしょう。
お酒は、社交をスムーズにするために役立ちます。
「飲みニケーション」という言葉があるように、お酒にはコミュニケーションを活性化させる力もあります。
人付き合いの幅が広がり、人生の楽しみを増やせるでしょう。
お酒を交えて話をすれば、いつもより盛り上がりやすいもの。
ぐいぐいお酒を飲んでいる人がいれば、勇ましい姿に見えるでしょう。
どことなく仕事までできそうに見えるから不思議です。
だからとはいえ「たくさんお酒を飲めることが偉い」というわけではありません。
「たくさんお酒を飲めることが偉い」と思わないことです。
悪酔いをする人は「たくさんお酒を飲めることが偉い」と誤解している人が少なくありません。
「たくさんお酒を飲めることが偉い」と思っていると、調子に乗って飲みすぎてしまいます。
醜態をさらすことになれば、むしろ悪印象・低評価につながります。
二日酔いをすれば、翌日の仕事にも悪影響があります。
「お酒に酔うことは、元気の前借り」と思うことです。
そのときは元気になっていても、あくまで前借りしているにすぎません。
酔いが覚めてしらふに戻ったとき、脱力感と倦怠感にさいなまれます。
「こんなに苦しくなるくらいなら飲まなければよかった」と後悔することになるでしょう。
「たくさんお酒を飲めることが偉い」と思っていると、悪酔いするのも当然なのです。
さあ、意識改革を行いましょう。
たくさんお酒が飲めることが偉いのではありません。
節度を持ってお酒を飲めることが偉いのです。
「節度を持ってお酒を飲める」ということは「自己管理が行き届いている」ということ。
常識と礼節があり、社会人としてのマナーが備わっている証拠でもあります。
お酒が飲めることが偉いと考えるのはやめることです。
節度を持ってお酒を飲めることが素晴らしいと考えましょう。
周りがぐいぐいお酒を飲んでいても、自分のペースで飲みましょう。
きちんと適量の範囲を守ること。
相手に不快感を与えそうですが、健康が第一です。
たとえ上司からお酒を勧められても、適量を超えているなら、きちんと断ることが大切です。
上司に叱られそうですが、誤解です。
常識ある上司なら「きちんと断ることができる人」として評価してくれるでしょう。
圧力に負けず、雰囲気に惑わされず、節度を守ってお酒を飲める人にこそ、仕事を任せたくなります。