「ここで使ったお金は、どこへ流れていくのだろうか」
お店でお金を支払うとき、この考えを持つと、あなたの経済感覚が磨かれます。
店員に支払ったお金は、すべて店員の財布に入るわけではありません。
あなたが支払ったお金は、まず店の売り上げにつながります。
そこから、事業に関係するさまざまなところへお金が流れていきます。
まず会社の役員や従業員の給与として、お金が流れるでしょう。
仕入れ先・外注先・取引先にもお金が流れるでしょう。
税金として、国に流れていくでしょう。
上場企業なら、配当金に流れるでしょう。
一部が寄付に流れることもあるかもしれません。
お金が流れた先では、さらに別の関係各所にお金が流れていくはずです。
お金は、社会の中を循環しています。
あなたのお金は、いろいろなところに流れていきます。
自分が支払ったお金の行き先に興味を持つと、経済活動の見方が鋭くなります。
世の中を見る視野が広がり、経済的な感覚を養う上で役立ちます。
正確である必要はなく、推測でもかまいません。
最初は店の雰囲気から「こんなふうにお金が流れているのかな」と察するだけでもいい。
店の家賃や人件費などから、売り上げ・固定費・変動費などが推測できます。
本格的に考えるなら、決算書を見るとよくわかります。
経済活動のからくりがだんだん見えてくるはずです。
時には、社会の裏側を知ることもあるかもしれません。
自分が支払ったお金がどこへ流れていくのか、考える習慣を身につけましょう。