私が大人のにきびに悩み始めたのは、社会人になってからでした。
学生時代の後半に、にきびはすっかり治りました。
「もう悩まされることはないだろう。長い戦いだったな」
そう思っていましたが、社会人になって再び発生です。
そのときは「偶然だろう。すぐ治るだろう」と軽く考えていました。
思春期のころに効果があったにきび治療を思い出して、再び、にきびを治療し始めました。
効果のある方法を知っていたので、それほど大きな問題にしなかったのです。
しかし、それからが悪夢の始まりでした。
一向に治らないのです。
しかも思春期のころのにきびとは違い、できる場所が全然違います。
なぜか、口周りばかりなのです。
思春期のころのにきびといえば、額や頬ばかりで、顎や口にはできませんでしたが、再び発生したにきびは逆でした。
額や頬にはできないのですが、顎や口周りばかりできたのです。
まったく正反対です。
さすがに「これはちょっと違うぞ」と思い、詳しく調べたところ、ようやく正体がわかりました。
「大人のにきび」です。
私はそのときになって初めて「大人のにきび」なる存在を知りました。
恥ずかしい話ですが、そういうものがあることは、知りませんでした。
もしかしたらどこかの雑誌で目にしていたかもしれませんが、半信半疑で頭に入っていなかったのでしょう。
自分が大人のにきびに悩み始め、初めて存在を自覚したのです。
この状況は、私だけでなく、ほかの社会人にも当てはまるのではないでしょうか。
まず「大人のにきび」という存在を知ることが第一です。
にきびはにきびでも「思春期のにきび」と「大人のにきび」は、原因が異なるため、対処方法も違います。
「大人のにきび」という存在を知らなければ、にきびの正しい治療も始まらないのです。