できるリーダーは、部下のやる気の火を消すようなことはしません。
しかし、気づかないうちに部下のやる気の火を消している言葉があります。
「それくらい」です。
「それくらいできるだろ。それくらいできないと、仕事にならないぞ」
こんなときの「それくらい」は、部下のやる気を一気に消してしまいます。
時には、部下の怒りを買うことにもなりかねません。
私は先日、ある人のパソコンを修理していました。
もともとお世話になっていた人でしたから、もちろん初めはただで直していました。
年上の人ですから、私は言われるままに、相手の要求とおり動いていましたが、ある一言を言われ、かちんときました。
「それくらいできないと仕事にならないでしょ?」
仕事を侮辱する一言です。
「できる、できない」より、まず私は相手のために一生懸命にやっていたのです。
このときの一言で、一気にやる気が消え、代わりに怒りの火がつきました。
「自分は利用されているのではないか?」とさえ思い始め、だんだん悲しくなってきました。
部下に「それくらい」という一言は禁句です。
この一言で、部下は一生懸命な仕事を侮辱された気分になるのです。