執筆者:水口貴博

子どもがすくすく成長する30のしつけ

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10歳になれば、そろそろ子どもへの対応を変える時期。

10歳になれば、そろそろ子どもへの対応を変える時期。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

10歳以前の子どもは、まだ十分な分別がありません。

まだ手先も不器用ですから、道具を誤って使い、大けがをさせてしまうこともあるでしょう。

まだ親の関与が必要な時期です。

しかし、10歳を過ぎればどうでしょうか。

10歳にもなれば、それなりに分別がつき、常識・作法・マナーなどを覚えます。

足し算や引き算ができるようになるので、買い物もできるようになります。

道具の使い方もわかるようになっている年齢です。

お金とは何かを理解し、世の中のことが少しずつわかり始める。

10歳になれば、そろそろ子どもへの対応を変える時期です。

できるだけ子どもに、自分のことは自分でさせるよう教育方針を変えるようにします。

子どものことが心配とはいえ、いつまでも親が子どもの面倒を一から十までやるのもよくありません。

子どもへの過保護・過干渉を、そろそろ卒業する時期です。

たとえば、今まで学校で使うノートには、親が名前を書いていました。

10歳前は、まだ字の書き方を十分にわかっておらず、漢字もわかりませんでしたから仕方なかった。

しかし、10歳にもなれば、自分で自分の名前くらいは書けるようになっているはずです。

自分でノートに名前を書かせます。

下手な字でも結構です。

子どもができるのに、親がやる必要はありません。

散髪もそうです。

10歳までは、親が子どもを散髪屋まで連れて行き、散髪が終わるまで待っていました。

交通ルールもわかっていませんし、どこに散髪屋があるのかもよくわかっていないので仕方なかった。

しかし、10歳にもなれば、散髪屋の場所がわかり、交通ルールも覚え、お金の支払い方も自分でできるようになります。

親は子どもに、散髪に必要なお金だけを持たせ、近くにある散髪屋に1人で行かせます。

どうすればいいのか自分でもわかっているはずです。

散髪屋は危険なところではありません。

子どもができる範囲のことからでいい。

もちろん10歳といわず、成長が早ければ、9歳からでも8歳からでもいい。

大けがや、大金が関わるようなことは、親の関与が必要ですが、日常の雑務は子どもにやらせるくらいでいい。

親がするのは、子どもが大けがをしないサポートだけでいい。

「自分のことは自分でやる」というしつけです。

できるようになったことは、自分でやらせるようにする。

できる範囲を、次第に広げていく。

これが「自立の第一歩」です。

まだ世間から見れば小さな第一歩ですが、本人には大きな一歩です。

自分のことを自分でできるようになっただけでも、大きな成長です。

この積み重ねによって、子どもは成長していくのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(23)
  • 10歳前後になれば、子どもへの過保護・過干渉をやめる。
子どもにも家族運営に参加させる。

子どもがすくすく成長する30のしつけ

  1. 自由奔放は教育ではない。
    きちんとしたしつけを施すのが親の努め。
  2. 子どもへのしつけは、常に親が先行する形を取る。
  3. 食べたものは後片付けをさせるよう、しつける。
  4. 「勉強しろ」という親こそ、勉強をする。
  5. 歯磨きの習慣がないと、大人になってから苦労する。
  6. お墓参りの意味を、納得するまできちんと説明する。
  7. 言い訳をしない癖をつけ、反省を促そう。
  8. 整理整頓の基本は、実にシンプル。
    「使い終われば、元の場所に戻す」
  9. 品行方正のある親からは、品行方正のある子が育つ。
  10. 子どもは、親が考えるよりはるかに怯えやすい。
  11. 父と母の教育論は、違っていて当然。
  12. 時には、夫婦喧嘩も必要。
    大切なことはきちんと仲直りすること。
  13. 子どもの前で、夫婦喧嘩をしない。
  14. 子どもは、期待されるほど成績を伸ばす。
  15. 子どもからの難易度の高い質問には「調べて教えてほしい」と答えればいい。
  16. 面倒見のよすぎる親は、子どもから失敗する機会を奪っている。
  17. 意味もなく、子どもにお金を与えない。
  18. 子どもにトイレ掃除をさせると、トイレをきれいに使うようになる。
  19. 喧嘩は、最初に手を出したほうが負け。
  20. 一度のしつけで、素直に言うことを聞く子のほうが珍しい。
  21. 靴とはいえ、侮れない。
    脱いだ靴で、人間性まで判断されてしまう。
  22. できなかった部分より、できた部分を見て褒める。
  23. 10歳になれば、そろそろ子どもへの対応を変える時期。
  24. 子どもにも家族運営に参加させる。
  25. やりたくない習い事は、無理にやらせないほうがいい。
  26. 外国語学習に力を入れるなら、母国語の学習から徹底すること。
  27. 子どもに求めるべきは、速いかより、できるか。
  28. しつけが必要なのは、子どもより、親のほうかもしれない。
  29. 親子の仲とはいえ、閉まっているドアを開けるときにはノックをする。
  30. しつけは弱くても問題ない。
    むしろ、しつけが厳しすぎて非行に走るほうが多い。

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