子どもは何でも興味を持ちます。
「紙は何からできているの?」
「なぜあの人は太っているの?」
「太陽に手をかざすと、赤く見えるのはなぜ?」
単純な質問がほとんどであり、親なりに答えることでしょう。
「紙は木からできているよ」
「太っているのは食べすぎたから」
「手が赤く見えるのは、血が流れているから」
子どもは「なるほど」と思い、合点がいきます。
しかし、です。
時には大人でもわからないような難しい質問が飛んでくることがあります。
「なぜ空は青いの?」
「なぜお砂糖は甘いの?」
「なぜ空気は見えないの?」
シンプルな質問です。
しかし、返答に詰まるのではないでしょうか。
難易度が高い質問に度肝を抜かれることがあるはずです。
そういうとき、わからない質問に対して、大人としてありがちな口実は「大人になったらわかる」です。
「大人になったらわかる」という言葉では、子どもは納得できません。
話を濁された気になり、もやもやした感覚が残ります。
なぜか親から見放された気持ちになります。
こういうとき、子どもの成長が促される答え方があります。
「お母さんもわからないから、調べて教えてほしいなあ」
子どもに調べさせるような質問を返せばいい。
自分で調べさせることを促す言葉です。
無理にかっこつけず、わからないことは正直にわからないと答えましょう。
「図書館に行けばわかるかもしれないよ」
「学校で先生に聞いてよ」
子どもは子どもなりに、わからないことを調べようとします。
先生に聞いたり、本を開いたりするでしょう。
自分から調べたことは身につきやすくなります。
実際のところ、大人でもわからないような内容なので、うまく答えにたどり着けないことがほとんどです。
しかし、大切なことは「調べる」という行為です。
正確な答えにたどり着けなかったとしても、調べるプロセスの中で、知識の向上につながる発見があることでしょう。
いきなり正解にたどり着けなくてもいい。
シンプルな答えほど、答えにたどり着くまでに前提となる知識がたくさん必要です。
階段を上るように、一つ一つ知識を積み上げていく習慣をつけることです。
そういうものです。
いきなり初めから答えは見つからないかもしれないが、何か一歩、前進することです。
子どもなりに調べた結果が返ってきたときは、親は喜んで聞きましょう。
「偉いね。よく調べたね。詳しいね」
子どもはぱっと明るくなり、もっと詳しく調べたくなるでしょう。
その中で、いつの間にか博識になるのです。