人間には「愛を求め、恐怖から避ける」という習性があります。
いえ、生きとし生けるものはすべて愛を求めて、恐怖を恐れて逃げ隠れします。
人を好きになり、付き合いたいと思う気持ちが出てくるということは、相手に愛を伝えたいし、愛されたい欲求があるからです。
しかし、その一方で、告白することができない一番の障害は「断られるかもしれない」という不安があるからです。
人間は、愛によって行動し、恐怖によって行動できなくなります。
愛というアクセルによって前に進み、恐怖というブレーキによって動きが止まります。
好きだけど告白できないということは、アクセルとブレーキを両方踏んでいるようなものなのです。
アクセルとブレーキを両方踏んでいると、車は前に進みそうで進みません。
アクセルを踏みながらブレーキを踏んでいるため、エンジンは勢いよく回っていますが、車は前に進まないのです。
これが、好きでいながら告白ができないときの苦しみです。
何も動いていないけれど、精神的に疲れるという状態です。
好きだという愛で前に出たいけれども、断られることが怖いという恐怖でブレーキを踏んでしまうことです。
片思いは疲れるのです。
アクセルとブレーキを両方踏んでいるからです。
では、こういうときには、どうすればいいのでしょうか。
ブレーキを強く踏んでいる力を緩めてしまえばいいのです。
するとだんだん前に進むようになります。
ブレーキの正体は「断られるかもしれない」という恐怖心です。
「断られてもいい」と考えることができれば恐怖と感じなくなります。
「それでは、恋愛がうまくいかないのではないか」と思うでしょう。
だから、小さな恋でいいのです。
初めから大成功をしなければならないと考えるから、いけないのです。
失敗してもいいような小さな恋という気持ちで、まずは軽く恋愛をスタートさせるほうがいいのです。