初対面のコミュニケーションに力む人がいます。
「さあ、気合を入れて話すぞ!」
「価値のある話をしよう!」
「必ず相手を笑顔にしよう!」
「有意義なコミュニケーションをしよう!」
「何が何でも相手から好かれたい!」
気合を入れたり、有意義な会話をしようとしたりします。
たしかに役立つ情報や面白い話ができれば、素晴らしい時間を過ごせるでしょう。
有意義な会話ができれば、相手も満足してくれるはずです。
自分のことを好かれようと、丁寧な態度で振る舞うことも大切です。
しかし、ちょっと肩に力が入りすぎです。
張り切るのはいいですが、張り切りすぎるのはよくありません。
余計な緊張を招くことになって、会話が堅苦しくなります。
最初から価値のある会話をしようと思うと、プレッシャーがかかって、ストレスを感じます。
「楽しくなければいけない」「相手を満足させなければいけない」といった強迫観念が生まれます。
いつの間にかぎこちない会話になってしまうのです。
難しく考える必要はありません。
肩の力を抜いて考えましょう。
出会いのコミュニケーションは、もっと気楽に考えていいのです。
「頑張ること」より「楽しむこと」に意識を向けてください。
心がけたいのは「たわいない雑談」です。
出会いのコミュニケーションは、たわいない雑談ができれば十分です。
目的を持たない会話だから、自由な流れが生まれ、いろいろな話題を楽しめます。
仕事の話、家族の話、住んでいる場所、趣味の話、そのほか世間で話題になっているニュース。
役立つ情報も価値のある情報も必要ありません。
面白いネタも必要ありません。
目的のない会話を楽しみましょう。
もちろん普通に天気の話題を出してみるのもいい。
「今日はいい天気ですね」という一言も、れっきとしたコミュニケーションです。
天気の話であっても、会話ネタとしては十分成立します。
相手に不快感さえ与えなければ、どんな雑談でもOKです。
目的を持った会話もいいですが、目的を持たない会話もいい。
目的を持たないたわいない雑談だからこそ、自由に話題が広がります。
話が盛り上がりやすくなって、楽しい時間を過ごせます。
それが話しやすさにつながり、いい出会いになるのです。
会話で残るのは何でしょうか。
会話で残るのは「内容」より「印象」です。
会話の内容も大切ですが、それ以上に印象を大切にしてください。
たわいない雑談が楽しめれば「あの人とはいろいろな話ができた。楽しかった」という印象が残るでしょう。
印象がよければ、すべてよし。
ポジティブな印象が残ることで、ご縁も続くのです。