生活費の中で見落としがちな科目があります。
「予備費」です。
貧乏性の人の場合、生活費の中に予備費が設けられていません。
食費や被服費の予算は設けてあっても、予備費は存在感の薄い科目なので、見落とされる傾向があります。
「予備費は必要ない」「必要になったとき何とかすればいい」と安易に考え、考慮に入れていません。
そもそも予備費という科目すら知らないことも少なくありません。
たしかに予備費は絶対必要なものではありません。
予備費を設けていなくても、そのときの貯金を使ったり変動費を削ったりすれば、事足りることもあります。
「何とかなる」と思えば、たしかにそうかもしれません。
しかし、問題はそこではなく、精神面です。
予備費を設けておかないと、心に余裕がなくなり、貧乏性が加速します。
日常では、予期せぬ出来事が起こることがあります。
たとえば、冠婚葬祭です。
冠婚葬祭では、急な出費が必要になり、金額も大きめです。
急にけがや病気になれば、医療費がかかるでしょう。
けがや病気の程度によっては、医療費が大きくなり、保険ではまかなえきれないこともあります。
こうしたとき、予備費を設けていないと突然の出来事に困惑します。
「お金が足りない!」と焦り、自制心を失いやすくなります。
想定外の急な出費のため、生活費のやりくりが厳しくなり、けちけちしやすいのです。
これでは貧乏性が加速するのも当然です。
こうしたことがないよう、前もって予備費を設けておくのが得策です。
予備費の設置は、貧乏性を治す対策の一環です。
予備費を設けておくと、急な出来事が発生しても、動揺が小さくなります。
「お金の準備はできている」とわかっているだけでも、安心できます。
けちけちすることがなくなり、言葉や態度にゆとりが出てきます。
もちろん予備費は、使わないこともあってもいいのです。
「今月は使う用事がなかった」で済ますことができます。
余ったお金は貯蓄に回せばいいでしょう。
もしくは、余暇や趣味などに使うのもいいでしょう。
予備費を設けておくだけで、貧乏性の程度が改善します。
必要の有無にかかわらず、予備費を設けておくことをおすすめします。