心を落ち着かせるには「メタ認知」が有効です。
メタ認知とは、認知心理学の用語です。
自分の行動・考え方・性格などを、別の立場から客観的に見て、認識することをいいます。
専門的で難しそうな内容ですが、実際は誰でも簡単に試せます。
まず鏡の前に立ちましょう。
心が疲れているときは、心に余裕がありません。
意識が自分に向いていて主観的になることはできていても、自分の様子を客観的に確認する余裕がなくなっています。
そんなときに役立つのが、鏡です。
できれば小さな鏡より大きな鏡のほうが、体全身が確認しやすくなって便利です。
大きな鏡がなければ、鏡のように反射するガラスの前でもOK。
このとき、ただぼんやり自分を見るのではありません。
「他人を見るかのような感覚で自分を見る」と意識するのが大切です。
他人を見るかのような感覚で自分を見ると、客観性が向上して、自分の様子を正しく認識しやすくなります。
狭くなっていた視野が広くなります。
堅くなっていた心が柔らかくなります。
その結果、自分に足りない行動や考え方に気づきやすくなり、改善を促すきっかけにできます。
たとえば、鏡で自分を見たとき「表情に元気がない」と思えば「もっと明るい表情を心がけよう」と見直せるでしょう。
「心に余裕のない様子をしているな」と思えば「行動を見直そう」と反省できるでしょう。
鏡で体全身を見たとき「姿勢が悪いな」と気づけば「きれいな姿勢を心がけよう」と思うはずです。
見失っていた客観性を取り戻すことで、正しい態度・行動・考え方に気づきやすくなります。
性格に自分の状態を把握することで、見えにくかった改善が見えやすくなるのです。