心を落ち着かせるには、呼吸が大切です。
私たちの呼吸は普段、自律神経によって制御されています。
あなたも今、呼吸が無意識に行われているでしょう。
人は生きている間、吸ったり吐いたりする呼吸をずっと繰り返しています。
自分で「動かそう」と意識しなくても、自然と呼吸ができているのは、自律神経のおかげです。
睡眠中に呼吸ができるのも、自律神経の働きのおかげです。
自律神経は、普段は気にしていない存在ですが、私たちの命の支えになっています。
ところが強いストレスを受けているとき、呼吸は乱れがちになります。
呼吸が乱れると、スムーズに酸素を取り込めなくなり、脳が酸欠気味になります。
脳が酸欠気味になると、自律神経による制御も乱れ、ますます不安や焦りが増幅される悪循環になります。
放置すると、ますます呼吸や脈拍が乱れ、頭痛や吐き気を引き起こすこともあります。
この悪循環を断ち切るため、意識をして呼吸を整えましょう。
無意識に行われている呼吸に注意を向け、意識をしながら呼吸をしてください。
大きく吸って、ゆっくり吐く。
吸うより吐く時間を長くするのがポイントです。
「吐くと吸う」の割合は「2対1」もしくは「3対1」が理想です。
目をつぶって行うと、さらに効果的です。
味気ない行為に思えるなら、酸素を味わうかのように呼吸をすると、感じ方がよくなるでしょう。
意識的に整えた深呼吸を何回も繰り返しているうちに、乱れていた心が落ち着いてきます。