日常生活を送るとき、私たちは意外に、本音を出していません。
世間体や体裁などがあり、自分を抑えながら生活しています。
それはそれで、日常生活を送るうえで、大切なことです。
世間体や体裁を意識するから、快適な人間関係を築け、社会生活を送れます。
しかし、自分を抑えている状態が長く続くと、話は変わります。
気持ちや考えを抑えていることすら、気づけなくなります。
自分でも、どんな自分が本当の自分なのか、わからなくなるのです。
では、どうすれば、本当の自分に気づけるか。
生活のある瞬間だけ、本性が現れる瞬間があります。
1人で車を運転するときです。
車の運転は、その人の本性が現れるところです。
車の中は、密室です。
車の中で、どれだけやじを飛ばしても、相手には聞こえません。
だからこそ、本音がよく出ます。
また、車には大きな力があります。
軽くアクセルを踏むだけで、スピードが出ます。
軽くハンドルを切るだけで、大きな車体を動かせます。
運転しだいで、チーターより早く走れます。
運転しだいで、人に重傷を負わせることもできます。
いわば、大きな力を手に入れた状態なのです。
この心理状態のとき、人は本当の姿を現します。
ハンドルを握ると、人が変わる人がいます。
急に暴言を吐くようになったり、乱暴な運転をするようになったりです。
「ハンドルを握ると人が変わる」と言いますが、厳密には「ハンドルを握ると本性が現れる」です。
人が変わったのではなく、本当の自分に戻ったのです。
自分の車の運転を振り返ってみましょう。
どのような運転をしていますか。
運転中のあなたが、本当のあなたです。
1人で車を運転するとき、あなたの本性が現れるのです。