口臭における、単純な発想があります。
「食事を抜けば、口臭も抑えられるだろう」
発想としてはわかります。
たとえば、朝食を抜けば、口が汚れませんから、口臭予防につながると思うのも不思議ではありません。
しかし、残念ですが、無意味です。
むしろ朝食を抜けば、かえって口臭がひどくなります。
空腹の状態が続くと、すい臓で作られるすい液が、胃で分解され始めます。
すい液が胃の中で分解される際、独特の異臭が出ます。
胃から出た異臭が、食道を逆流して口へと出やすくなるため、口臭の原因になるのです。
朝は、口臭が最もひどい時間帯です。
睡眠中はだ液の分泌が抑えられているため、朝の口臭がにおいやすいのです。
朝食を抜けば、だ液が少ない状態が続きます。
胃の中からにおいが漂ううえ、だ液の分泌量も減るため、朝はとても口がくさいのです。
だからこそ、きちんと朝食を食べましょう。
朝の食事をよく噛んで食べることで、たっぷりのだ液が分泌され、口臭も抑えられるのです。
もちろん朝食を食べた後も、きちんと歯磨きをしましょう。