ときどき街を歩いていると、変わった格好をしている人を見かけます。
曇りの日であるにもかかわらず、ふちのある黒の帽子を深くかぶっている。
手には、黒の長袖と黒の手袋。
さらには日傘を強く握り締め、サングラスをかけている。
「どうしたんだろう?」
一瞬、驚きますが、しばらく経ってから気づきます。
「紫外線を浴びないように、気をつけているのだろう」と。
察するに、紫外線に弱い体質なのでしょう。
紫外線に弱い体質の人が、紫外線に当たると、何らかの不調が出ることがあります。
しかし、もしそうでないとしたら、紫外線に対して神経質になりすぎているのではないでしょうか。
テレビや雑誌などでは「紫外線をとにかく浴びるな」「紫外線は悪だ」という情報を、頻繁に見かけます。
そうした情報を見ているうちに、洗脳されたかのようになってしまうことがあるのです。
紫外線恐怖症になっていませんか。
たしかに紫外線が肌によくないのは、間違いありません。
紫外線は美肌に悪影響です。
浴びすぎると皮膚がんの影響が出るデータもあります。
目に見えない悪者です。
悪者ですが、いくら紫外線を避けるとはいえ、あまり神経質になって避けようとすると、かえって不自然な行動や格好になります。
怖がりすぎると生活に支障が出ることでしょう。
少し日に当たったくらいで「まぶしい」「逃げろ」と叫んでいる姿は、ドラキュラのようです。
たしかに紫外線は肌にも健康にもよくありませんが、少し当たったくらいで死ぬことはありません。
紫外線にひどく神経質になりすぎるのも、考えものです。
避けるなら、せいぜい部分的な対策で十分です。
黒い長袖だけ、あるいは日傘だけくらいのように部分的に防ぐ程度で十分なのです。