「ねえ、聞いてよ。今日も大変だったのよ。あの子ったら……(あれやこれや)」
育児に疲れた母親は父親に対して、1つや2つの愚痴をこぼします。
そういうとき、母の育児の悩みに対して、男性はまず「解決策」から言ってしまいがちです。
「そんなことは、こうすればいいだろう」
一言で済ませます。
悩みを言っているのだから解決につながるようなアドバイスをするのは、一見すれば当然のことのように思えます。
しかし、解決策から返事をするのはよくありません。
母親の本音としては、まず話を聞いてもらいたいと思っています。
共感してもらいたい。
悩みを聞いて「大変だね」と共感を得たいと思っています。
自分の大変さをわかってもらい、努力を認めてもらいたい。
もちろんすべての母親に共通するとは限りませんが、そういう傾向が強いのはたしかです。
父親が母親にかける言葉は「解決策」の前に「共感」です。
「そうか。それは大変だったね」
「本当によく頑張っていると思うよ」
「そういうことがあれば、いらいらするのも無理はないね」
母の育児の苦労をねぎらい、大変さに共感する言葉をかけてあげましょう。
それだけで癒されます。
解決策を言うなら、その後です。
自分の気持ちをわかってくれて共感した人の話は、その後も受け入れやすくなります。
子どもは母親に甘えますが、母親も父親に甘えたいのです。