私が学生時代、ミサキさんという友人がいました。
仲がよかった女友達だったので、ミサキさんとは普段からよく会話をしていました。
あるきっかけで、ミサキさんが付き合っている彼氏の話になりました。
「何がきっかけで付き合うようになったんですか」
私は興味が湧いて尋ねてみたところ、意外な返事が返ってきました。
「初めは好きじゃなかった。だから何度も断った。断り続けた」
どうやら告白をしてきたのは、彼氏からのようです。
しかし、断ったにもかかわらず、最終的に彼と付き合うようになりました。
何度も断ったのに、付き合っている矛盾。
なぜでしょうか。
その途中経過が気になり、立て続けに質問しました。
「断ったのに、なぜ付き合うことになったんですか。何があったんですか」
すると思わぬ言葉が返ってきました。
「何度断っても、諦めなかったから」
「好きだとアピールがしつこいから、本気さが伝わってきた。付き合い始めてから彼のことを知って、私も好きになった」
意外な返事に、私は「ええ!」と驚いて声を上げてしまいました。
しつこいアピールは、嫌われそうです。
しかし、誠意があり、気持ちが込められた告白は、しつこいほど相手の心を動かします。
告白が断られたからとはいえ、2回目がないわけではありません。
そういうルールもありません。
ほとんどの場合、告白する側が諦めるだけです。
相手のことが好きだという気持ちが本気なら、何度でも告白していい。
諦めない姿勢が、本気さを伝える手段になるのです。