想像力を鍛えるには、どうすればいいのでしょうか。
「想像力の鍛え方がわからない」
「想像力を鍛えるトレーニングなんて存在するのか」
「想像力は先天的に決まっていて、鍛えるのは不可能ではないか」
不安に思う人も多いでしょう。
たしかに想像力を鍛えるトレーニングは、筋トレとは違い、目で確認しにくい難しさがあります。
筋トレならダンベルがあり、物理的な重みがあります。
鍛えるにつれて、腕や足が太くなり、強い力を発揮できるようになります。
成長を数字やグラフで表すこともできます。
筋トレは、トレーニングの結果が目に見えるため、モチベーションも維持しやすい。
一方、想像力は違います。
想像力は、頭の中の世界です。
物理的な重みがあるわけでもなければ、何かを持ち上げるわけでもありません。
成長を数字やグラフで表すことも難しい。
どれだけ鍛えられているのか、見たり触ったりして確認しにくいのが難点です。
想像力を鍛えるのは、雲をつかむような感覚で、どう取り組めばいいかわからない人も多いのではないでしょうか。
しかし、諦めないでください。
成長や結果を目で確認しにくいからとはいえ、鍛えることが不可能ではありません。
実は、想像力を鍛える基本はシンプルです。
まず想像することから始まります。
想像することは何でもいいので、想像する機会を作ることが大切です。
脳の機能は、使えば使うほど鍛えられるため、想像力も、想像すればするほど鍛えられます。
たとえちょっとした想像であっても、想像力を鍛えたことになります。
想像は、脳の前頭葉にある「前頭前野」というところで行われます。
前頭前野はおでこの裏あたりにあり、脳の進化で言うと、最も新しい部分に当たります。
想像・理性・自制心といった高次の脳機能をつかさどっていて、大脳のおよそ30パーセントを占めています。
想像力が鍛えられるとは、前頭前野の神経ネットワークが密になることをいいます。
よく使うことは、よく鍛えられます。
以前は、モノクロしかイメージできなかったことが、カラーでイメージできるようになります。
以前は、ぼやけたイメージしかできなかったことが、くっきりしたイメージができるようになります。
想像する機会が増えるにつれて、脳の神経ネットワークの密度が高くなり、以前できなかったことができるようになるのです。
さあ、何かを想像しましょう。
想像することなら何でもかまいません。
想像することに制限はありません。
あなたの頭の中は完全にあなたのものであり、誰も邪魔はできません。
頭の中は、完全にプライベートな空間です。
誰かに見られる心配はありません。
どんなに不思議な想像をしても、誰かに笑われることはありません。
誰かに見られる心配はないのですから、思いきり想像を楽しみましょう。
週末の過ごし方について想像してみるのもよし。
夢を叶えている自分を想像してみるのもよし。
海外旅行の予定について想像してみるのもよし。
宇宙の果てについて想像してみるのもよし。
憧れのアイドルとデートしているところを想像してみるのもよし。
常識もマナーもルールも気にせず、自由に好きなことを想像してみましょう。
筋トレに耐えると、想像するのは、ダンベルを持ち上げているのと同じ行為に当たります。
筋トレとは違って、成長や結果を自覚しにくいかもしれませんが、少しずつ想像力が鍛えられているのは確実です。
想像する機会を増やしていくにつれて、だんだん前頭葉の神経ネットワークが密になり、想像力が強くなります。
何でもいいので、想像する機会を作ることが大切です。
想像することはすべて、トレーニングです。