男性と女性とでは、会話で重視する内容が異なります。
会話において、男女の会話はすれ違いがよくあります。
男女間で、重視する点が異なるからです。
男性は、事実や解決策などを重視します。
女性は、感情を重視します。
たとえば、男女で一緒に映画を見に行ったとします。
映画の感想は、男女の会話の違いが最も表れやすい瞬間の1つです。
男性の場合は「映画の監督は誰なのか」「製作費用はどのくらいか」「映画の上映時間」という事実を重視して話をします。
そのほか「この映画の評価は、星が3くらいかな」「もっといい映画を知っているよ」と、勝ち負けや優劣の評価をし始めるのです。
事実や結論などを簡潔にまとめて、会話があっさり終了します。
さて、女性の場合はどうでしょうか。
女性の場合は「面白かった」「ストーリーに感動した」「涙が出てきた」という話をします。
感情面を重視した会話になるのです。
そのほか「主人公の言葉に感動した」「主人公の行動がかっこよかった」など、細かいところまでよく記憶しています。
そうした会話が、30分も1時間も、延々と続きます。
同じ人間にもかかわらず、なぜこうした違いになるのでしょうか。
この違いは、はるか昔の狩猟時代に遡ります。
狩猟生活時代、狩りに出た男性は仲間同士で、簡潔に情報交換をしていました。
会話が長くなると、獲物に気づかれて逃げられてしまいますから、必要最小限の会話を好みました。
「獲物がどこにいるのか。捕らえるにはどうすればいいのか」いう事実や解決策に重点を置いた会話を交わしていました。
事実や解決策を、簡潔に述べなければいけない環境が多かったのです。
武器について会話を交わすときも「自分ならもっと性能のいい武器を知っている」という会話をします。
お互いが知っている情報の優劣をつけたがります。
情報の勝ち負けや優劣を意識した情報交換は、男性にとって仕事の品質を左右したり、威厳にも関わったりするからです。
男性の会話には、勝ち負けや優劣を意識した内容が多いのです。
そのときの名残があり、今でも男性の会話と言えば、事実、解決策、勝ち負けに重点を置く会話をしがちです。
一方、女性はどうでしょうか。
女性は、男性が狩りに行っている間、隣近所と生活上の情報交換をしていました。
体力や力の乏しい女性は、子育てや身の回りのことなど、やることがたくさんありました。
1人では生きていけないので、隣近所からの協力を得るために、会話を重視します。
できるだけ親密になるために、自分の感情を表現したり、逆に相手の心の奥まで読み取ったりしていました。
感情まで共有できるほど親しくなることで、生活に必要な助けや情報を少しでも多く引き出そうとしていたのです。
そのときの名残があり、女性は感情に重点を置く会話をしがちです。
今でも、女性同士が井戸端会議をする光景が見られるのは、そのためなのです。
男性と女性とでは、会話で重視したがる点に違いがあることを把握することが大切です。
こうした理解があれば、理解しにくい異性の会話も、理解しながら聞くことができるのです。